はじめに
大阪市平野区にある小川鍼灸整骨院のブログです。
これまでに肩に痛みを感じたことはありますか?
単なる肩こりから、五十肩、腱板損傷など肩に痛みを感じる疾患はいろいろあります。
今回のブログでは肩に痛みが出る疾患とその症状を簡単に紹介します。
肩の構造


まず肩の構造についてお話します。肩関節は上腕骨と肩甲骨が作る関節です。
股関節と比べると関節の受け皿が浅いことがみてとれます。
また、肩関節はその関節可動域(関節の動く範囲)がどの関節よりも大きなことが特徴です。
実に、前後方向に360度、左右方向に180度、水平方向に210度と自由に動かすことが出来ます。
関節可動域が大きい、それゆえに不安定な関節でもあり、脱臼や亜脱臼の起こりやすい関節とも言えます。
そのため、腱板や上腕二頭筋による支持で腕を支える必要があり、必然的に損傷しやすくなります。
肩関節の痛みの原因は、なんらかの原因により関節に炎症がおこる関節炎、
もしくは肩関節の構造(筋肉・靱帯・骨)の損傷によるものが多いです。
「首や肩に痛みがある」そんな時は状況の確認をしてみましょう。
・肩や腕へのしびれ
・発生原因が運動後や重量物の持ち上げ等、外傷性か
・急性か慢性か
・運動時痛、安静時痛、夜間持痛か、もしくは複合か
※青色の文字で書かれている疾患は当ブログでも以前紹介していますので、そちらを参照してください。
疾患名の所でクリックすると紹介ページに飛びます。
赤色の疾患はページ下部で簡易に紹介しています。
腕や肩にしびれを伴うことがある
安静時や夜間痛が出ることがある
急性に発症し、激烈な痛みと熱感を伴うことがある
首を動かした時に首や肩に痛みが出ることがある
肩関節の運動時に痛みが出る
頚肩腕症候群 胸郭出口症候群 石灰沈着性腱板炎 五十肩 インピンジメント症候群
頚椎症
頚椎症は頚椎椎間板ヘルニアや頚椎の加齢変性により、神経根や脊髄が圧迫され、首肩や腕の痛み・手のしびれなどを引き起こす疾患です。
頚椎椎間板ヘルニアの記事でも上げていますので参照ください。
頚椎椎間板症
症状:首を傾けた際などに首や肩に痛みが出ます。
原因:加齢変性によって椎間板がクッションとしての役割をうまく果たせなくなる
→修復の為に傷ついた椎間板に神経や血管が新しく入る→椎間板への刺激があったさいに痛みを感じる。
特徴:痛みはあるものの、しびれや感覚鈍麻など神経学的所見が無いことが特徴です。
治療:保存療法が選択されます。痛み止めや鍼治療などで炎症と痛みを抑え、
椎間板への負担となっている動作を改善することが重要です。
インピンジメント症候群
症状:肩を動かすときに腱板などの関節周囲組織が骨に衝突することで痛みが生じます。
原因:スポーツなどによる繰り返し動作や加齢変性による骨に棘(とげ)が原因です。
特徴:特定の角度(60-120°)で痛みやひっかかりを感じ、それ以上肩の挙上が困難になります。
治療:多くは保存療法が選択されます。投球動作など、原因となっている運動を中止することが治療の基本です。
また、温熱療法や痛みが強い時は薬物治療として副腎皮質ステロイド薬の局所注射が行われます。悪化例では手術も行われる時があります。
おわりに
肩関節の痛みをきたす疾患について簡単に解説しました。
肩の痛みは命に関わることが少ないため一般外来などでは軽視されがちであり、
患者さんもしばらく様子見にされる方が多くいます
早期に治療に取り組めば、予後(治癒期間や改善率)が大きく変化することもあるため、
肩の痛みを軽視せず、信頼できる先生に診てもらうことが重要です。
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