肩を動かせない、肩の激痛、肩がはずれた
肩関節とは
肩関節は大きな可動域を持つ関節です。
肩関節の周囲は靭帯や筋肉で補強されおり、関節の安定・制動の多くを担っています。
しかしながら、大きな可動域を出すためにがっちりと固定されているわけではなく、
やや緩くついています。
関節の形状の特徴として、
肩関節は球状関節といって、浅く小さなお皿(肩甲骨の関節窩)の上に皿より大きなボール
(上腕骨骨頭)が乗っかる恰好をしており、元来脱臼を起こしやすい構造をしています。
肩関節脱臼の原因
脱臼の原因による分類としては、外傷性、非外傷性、随意性があります。
■外傷性:転倒した際に手を突いた、急な牽引、投球動作などをきっかけとして発症
→ 前方脱臼に多い
■非外傷性:使い過ぎ、過度のストレッチ、軟部組織の弛緩
→後方脱臼、下方脱臼に多い
■随意性脱臼:転倒や転落をした際に手や肘を着いたときに間接的に衝撃が肩に伝わることで
脱臼をすることが多いです。
肩関節脱臼を発生しやすいスポーツとしては、ラグビーやアメリカンフットボール、
柔道などのコンタクトスポーツ、スキーやスノーボードによる転倒など
強力な力や捻る動作が加わることが多いスポーツでよく発生します。
また、肩関節の脱臼は繰り返すことが多く、2回目以降は1回目よりも弱い外力で脱臼を起こしやすくなる、
いわゆる反復性(習慣性)脱臼と言われる状態になります。
肩関節脱臼の症状
症状としては脱臼直後に肩に激しい痛み・肩の見た目の変形・動きの制限が起こります。
また、脱臼した骨が神経を圧迫したり、血管を傷つけたりすることもあります。
こういった合併症を伴うこともあるので、手指の感覚や曲げ伸ばしなどの運動が出来るか
などの確認が必要です。
また腱板損傷や断裂を伴う事も有る為、この確認も大切です。
肩関節脱臼の治療法
治療として、検査を行い状態や症状を明らかにしたあと、骨の位置をもとに戻す「整復」を行います。
整復後は腕の固定を行う保存療法と手術を行う手術療法が選択されます。
保存療法を選択しても「肩の不安定性が強く残存する、脱臼を繰り返す」時は
手術療法を選択しますが、基本的には保存療法が選択されます。
保存療法では、脱臼の程度や型にもよりますが、
整復後に三角筋で3週間程度の固定を行います。
その後、リハビリとして肩関節周囲の筋肉に負担をかけないようにして肩関節の動きをよくするストレッチを開始します。そして、肩関節の動きがよくなれば筋力の回復訓練を行います。
おわりに
肩関節脱臼の治療は無理に自分で戻そうとはせず、急いで専門家を受診しましょう。
誤った方法で整復すると、肩周囲の血管や神経を傷つけてしまう恐れがあるので大変危険です。
肩関節脱臼はしっかりと状態を把握し、適切な治療とリハビリを行う事が大切です。
『肩を動かせない、肩の激痛、肩がはずれた』
という症状でお困りであれば
小川鍼灸整骨院 へご相談ください。
しっかりと診させていただきます。
06-6755-6751