はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
女性の肩こりは精神的な要因に影響を受けている可能性があるのか?
今回は、「肩こりの疫学とQOLへの影響」という論文を通して、
当院で筋膜リリースや整体、はり施術がのどんなふうに用いられるのかを説明します。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目、南巽にあります鍼灸整骨院です。はり灸・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法の理論を応用して治療に用いています。
論文の内容
H19年の国民生活基礎調査によると、肩こりは男性が罹患する疾患の第2位、女性では第1位でした。
肩こりは腰痛とならんで国民病といえます。
筆者らが行なった山間部での調査では、
治療を有するほどの肩こりを訴える男性は全体の11%、治療を有するほどの肩こりを訴える女性は全体の18%でした。
これらの肩こり男性では、身体機能と全体的健康観における数値が国民平均より低い傾向にあった。また、精神的健康度と身体的健康度に関する数値は国民平均の数値と差が無かったといいます。
つまり、身体機能が低く、全体的な健康観が低いから肩こりが出ているということなんです。
一方、肩こり女性では、全体的健康観と心の健康における数値が国民平均より低い傾向にあった。また、精神的健康度に関する数値は国民平均の数値よりも低い傾向にあったといいます。
つまり、全体的健康観が低いのはもちろんのこと、心の健康・精神的健康度も低いことと肩こりが関係しているということなんです。
これらのことから、今回の研究では男性の肩こりと女性の肩こりは内容の違いがあると考えられ、女性の肩こりは精神的な要因に影響を受けている可能性があると結論付けられています。
肩こりに対する当院での印象
当院でも男女に関係なく、全体の半分以上の患者さんは肩こりを訴えておられる印象があります。
やはり男性は椎間板や椎間関節という頚椎の部分的な傷み(変性、つまり老化)が原因という印象が強いですね。もちろんストレスによって痛みを感じやすくなっているとみられる方もいらっしゃいますが。
一方で女性に関しては印象が逆転します。
女性の場合は、生理があるので内分泌系の変動が男性よりも大きいく、身体の負担も大きいということも考えられます。
また、胸郭出口症候群という疾患はなで肩などの女性に多い特有の肩こり体型が原因となり、筋力不足などが原因となることも多いのです。
しかしそれを差し引いても、女性においてはストレスなどの精神的な要因が原因で肩こりを訴えられる割合が高いという印象があります。
頭痛や不眠、顎関節の異常を同時に訴える傾向もあるように思われます。このような患者さんは身体の中に原因があるだけではなく、何らかのストレスなどが要因のひとつになっていることが多いようです。
肩こりに対する当院の施術
このような患者さんの治療は身体的な治療と心理的な治療に分かれます。
当院では身体的な治療として筋膜リリースや整体、はり施術を行ないます。これらは専門の理論による施術ですが、受け手側である患者さんは心地よさを感じることが多いです。
この心地よさはリラクゼーションとなり、精神にも良い影響を与えます。
そして、当院の治療でより積極的な精神面へのアプローチは認知行動療法的なかかわりです。
患者さんは自分のストレスに気付いていないことも多いです。このような患者さんに対して当院は、はじめからストレスありきで治療を行なうようなことを行ないません。
まずは筋膜リリースや整体、はり施術で身体に対する治療をしっかりと行ない、身体が楽になっていく過程のなかで自分の内面への気付きが得られること多いです。
ゆっくりとそこへ向かっていくのが当院で行なう認知行動療法的なかかわりです。
上記の研究から、女性の肩こりに対しては、身体的な施術のみでなく、認知行動療法的なかかわりが有効であると考えられます。
遠方で来院できない方は、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
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おわりに
大阪市の平野区、生野区界隈で、頑固な肩こりにお困りの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。
鍼・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を施術に応用していています。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄(大阪メトロ)千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところにある整骨院です。北巽駅ではなく南巽駅ですのでどうぞお間違えなくご来院ください。
当院の患者さんは、平野区、生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などから来院されています。
参考文献
大谷晃司,矢吹省司:肩こりの疫学とQOLへの影響. Modern Physician 2010; 30(2) : 232-234