はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
肩こりで困っている人は沢山いるのに、肩こりについてよく分っていないとが多すぎる!!
それは、肩こりにはストレスが関係しているからかもしれません。
ということで、
肩こりの心理的、身体的特徴について科学的に研究された論文がありますのでその論文を紹介して、
そこから当院の施術についてご説明させて頂きます。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目、南巽にあります鍼灸整骨院です。鍼灸・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法の理論を応用して治療に用いています。
論文の内容
論文のタイトルは、
「大学生における肩こりの心理・身体的特性について ─自覚的ストレス,STAI,SF-36,唾液コルチゾールによる検討─」です。
この研究では、男子大学生を対象としています。
23名の学生を肩こり群(13名)と非肩こり群(10名)に分けて、
1)肩こりの評価と、2)心理的要因の評価を行ないました。
1)肩こりの評価の項目は、
a)肩こりアンケート
b)肩こり感
c)圧痛、硬結所見
を対象に評価を行ないました。
2)心理的要因の評価は、
a)自覚的ストレス度
b)State-Trait Anxiety Inventory(STAI)
(STAIは不安 の状態を数値化する心理テストです)
c)MOS 36-Item Short-Form Health Survey(SF-36)
(得点が高いほど健康度が高いことを表します)
d)唾液コルチゾール
(客観的なストレス度の指標)
を対象に評価を行ないました。
結果と考察
身体的な原因として、
肩こりの部位はこれまでの研究と同様に、肩上部が最も多く、後頭部や肩甲骨の内側に多かったということです。
肩こり感は、筋緊張感と鈍痛感の強さの関係性が見いだされ、筋緊張が起こっている感覚と鈍痛が肩こり感をつくっている可能性がわかりました。
圧痛や硬結(硬くなるとこと)について、首から肩の上のを押さた時の痛みについて、肩こり群と非肩こり群の間で差がありました。
しかし、押して硬く感じるかどうかについては差がありませんでした。この硬結については、これまでの研究でも肩こり群の方が硬くなるとか、硬くならないとか、研究によっても差があり、意見の一致が見られていません。
心理的な要因については、SF-36とSTAIそれぞれの質問指標で、肩こりを感じる人は自覚ストレス度、不安度が高く、精神的な健康度が低いことがわかりました。
また、これまでの研究と同様に、肩こりを感じる人はそうでない人と比べると、生活の質(QOL)が低い傾向にあることが分りました。
また、肩こりとストレスの関係を調べようとした唾液コルチゾールについて、今回の研究ではその関係性は明らかになりませんでした。
その理由として筆者は、性周期の影響を除外するために今回の研究対象を男性のみにしたことが要因であり、肩こりとストレスの関係は女性に多いことから、男性学生のみではストレスと肩こりの関係が見いだせなかったことを挙げています。
以下のブログもご参照ください。
女性の肩こりは精神的な要因に影響を受けている可能性がある?【筋膜リリース 整体 はり 認知行動療法】
当院の見解
上記の報告と私の経験を照らし合わせていろいろ考えてみたいと思います。
「筋肉が硬くなる」と患者さんはよく言いますが、実際に硬くなるかどうかはここで述べられている通り、別問題だということです。
実際には硬く感じる部分が痛いのか?
それとも痛みのある部分が実際に硬くなってくるのか?
どちらにしても、肩こりは主観的感覚と非常に密接に結びついています。
このことは、心理的な要因でも明らかになっていますね。
ストレス(不安)や健康度を検査する質問紙票においても、肩こりと心の問題が関係することが示されました。
面白いのが、肩こりを感じる人の生活の質が低いということです。これは、心理的なストレスなどが生活の質を低下させており、その様な人に肩こりが多いのか、
それとも、
肩こりが原因で気分がふさぎ込み生活の質が下がってしまうのか、二通り考えられると思うのですが、私は前者の方だと思います。
やはり、肩こりとストレスが関係しているのですね。
しかし難しいのは、
このことを患者さん自身が自覚していないということなんです。
ちまたでは、背中の歪み、骨盤の歪み、ストレートネック、姿勢などが第一の原因とされ、姿勢や筋肉に原因を求めすぎて、心の問題を軽視してしまうということが本当によく起こっています。
姿勢や筋肉に対するアプローチがリラクゼーションにつながって心の問題を軽くしてくれるということはあります。
しかし、根本的な解決になっていません。
自分が何にストレスを感じているのか、自分の思考の傾向はどうなっているのか、自分を引いて(俯瞰して)みることができれば、心も身体も楽になっていくと思います。
小川鍼灸整骨院では、肩こりにつきましてまずは背骨や姿勢、筋肉の状態をしっかりと見極めるようにします。
治療は筋膜リリースや整体、鍼灸治療を主体に行ないます。
そして、必要な患者さんにはカウンセリングとして認知行動療法を応用しています。
遠方で来院できない方は、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
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おわりに
大阪市の平野区、生野区界隈で、頑固な肩こりにお困りの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。
鍼・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を腰痛の施術に応用していています。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄(大阪メトロ)千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところにある整骨院です。北巽駅ではなく南巽駅ですのでどうぞお間違えなくご来院ください。
当院の患者さんは、平野区、生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などから来院されています。
参考文献
松浦悠人 他):大学生における肩こりの心理・身体的特性について ─自覚的ストレス,STAI,SF-36,唾液コルチゾールによる検討─.