論文紹介:変形性股関節症に対する保存的治療【歩行 バランス 大阪 平野区 南巽 整骨院】

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はじめに

 

小川鍼灸整骨院のブログです。

 

変形性股関節症とは股関節における変形性関節症です。

 

なんらか原因で股関節の関節軟骨に摩耗や損傷が生じ、しだいに変形が進みます。

 

進行に伴い、股関節の可動域制限(動く範囲が狭くなる)や痛みが強くなってきます。

 

変形性股関節症に対する保存的治療法では日常生活動作である歩行時における下肢全体のバランスが重要であると考えられています。

 

そこで、歩行バランスを改善することで得られる治療効果に関して、調査が行われました。

 

 

今回は、「変形性股関節症に対する歩行バランス法を用いた保存的治療」という文献を紹介いたします。

 

内容

対象:

歩行バランス法による保存的治療での臨床的治療効果に関して調査を行った。

 

対象患者さんは片側性の変形性股関節症99症例99関節が対象。

男性17例(67±8歳)、女性82例(63±12歳)。

重症度分類はGrade1:38例、Grade2:30例、Grade3:23例、Grade4:7例(gradeは1-4で分類され、数字が大きくなるほど重症度が高い)

 

 

評価方法:

運動療法開始前・開始後3カ月時点での疼痛に関する評価(NRS:0~10点)、JOA  score(可動域・歩行能力・日常生活動作・疼痛)

 

歩行バランス法は、歩行に関与する腰椎から足関節までの7項目の機械的要因を矯正する方法。

 

1回あたり20-30分、患者毎に個別化した訓練を行った。

 

結果は、

・Grade1-4すべての群において、治療前後においてスコアの改善傾向が出た。

・歩行バランスを整えることにより短期的に臨床症状の改善が得られていた。

・初期の変形性股関節症に対しては歩行バランス法は十分に有効な治療であると考えられた。

・長期的効果に関しては更なる調査が必要と考えられる。

ということです。

 

おわりに

 

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参考文献

1)松本 大成(他):変形性股関節症に対する歩行バランス法を用いた保存的治療.整形外科と災害外科.vol.61.No4,p822-827,2012.

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