筋膜リリース、マッサージ、あんま、指圧のちがい【大阪 平野区 生野区 南巽 小川鍼灸整骨院】

 

手技療法

マッサージ?あんま?指圧?筋膜リリース?これらは治療者が患者さんの身体に行う手技ですがいったい何が違うのでしょうか?いかに解説しました。

 

はじめに

 

小川鍼灸整骨院のブログです。

 

最近は筋膜リリースという言葉が世間に普及してきました。

 

当院に来院される患者さんからも、

 

「筋膜リリースとマッサージの違いは何ですか?」とよく聞かれます。

 

 

そこで今回は、筋膜リリースとマッサージ・あんま・指圧の違いについて解説致します。

 

内容は以下の通りです。

・どれも同じじゃないの?

・筋膜リリースとは?

・マッサージ、あんま、指圧とは?

・ちがいは何?

・マッサージの効果:米国NCCIHの研究結果

・当院での使い分け

・おわりに

・参考文献

 

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小川鍼灸整骨院大阪市の南東、平野区生野区の境目、南巽・加美北地区、南巽駅近くにある鍼灸整骨院です。地域で一番おすすめの整骨院、日本で一番身近な整骨院を目指しています。

 

どれも同じじゃないの?

 

「マッサージmassage」はフランス語ですが、身体の皮膚や筋肉をさすったり揉んだりする健康法は、西洋と東洋のほとんどの文化で利用されています。

 

タイ式マッサージやスエーデンマッサージは有名ですね。

 

その他、世界中に身体を揉んだりさすったりする健康法があります。

 

日本にも「あんま」、または「指圧」としてこの健康法は存在していました。

 

しかしマッサージという言葉が日本にやってきてからは、あんまや指圧も、マッサージと呼ばれる傾向にあります。

 

実はこれらは治療の理論や方法、治療目的がそれぞれに異なるのです。

 

以下に説明しましょう。

 

筋膜リリースとは

 

それぞれの筋肉は、関節を動かす役目をもっており、体の中で重なり合うように接しています。

 

 

そしてそれらの筋肉は筋膜で覆われていて、それぞれの動きをスムースに行うためには、筋膜で接する筋肉同士がうまく滑り合う必要があったり、筋膜どうしが緩くつながる必要があるのです。

 

そのために、筋膜と筋膜の間には結合組織と呼ばれる、繊維のような組織で満たされています。

 

関節や筋肉部分に痛みを感じると、この結合組織が癒着を起こしての動きが悪くなったり、水分量が減って硬くなったりしてしまいます。

 

この状態を改善させるために筋肉に圧力や牽引力を加える治療法が筋膜リリースです。

 

筋膜リリースの目的は、血流やリンパの流れ、筋膜のねじれや癒着を改善させることで姿勢を改善したり、筋肉の本来の動きを改善させたりすることとされています。

 

基本的には西洋医学の考え方に従っていますが、筋膜の存在が認められてからはまだ日が浅く、わかっていないことも多いようです。

 

マッサージ、あんま、指圧とは

 

マッサージには、オイルやタルク(天花粉)などを皮膚に塗って、身体の遠いところから近い方向(求心性)に血液やリンパ液を流れして血流を改善させようとします。基本的には西洋医学の考え方に基づいています。

 

 

それに対して、あんまはタオルを患部において、身体の近いところから遠い方向(遠心性)に気の流れや気のアンバランスを整えようとします。中国医学の考え方に基づいています。

 

 

指圧はあんまが日本流に進化したものです。日本流といいましても、基本的には西洋医学の反射という生理学的な考え方に基づいています。あんまとの違いは親指の先を利用して垂直に圧をかけることです。

 

 

マッサージ・あんま・指圧はもともと固有の治療理論がありましたが、日本に伝来した後に理論はいろいろ変化しています。

 

その理由の一つには、治療者によって治療理論の解釈が変わったり、

 

治療者が他の理論と融合させて新しい手技をつくったりするからです。

 

 

だから、あなたが町中で受けるあんまやマッサージ、指圧は、どれ一つとして同じものではありません。

 

これは、患者さんにとって、選択肢が広がるという意味で良いことである一方、学術的には統一性がなくなるということです。

 

しかし、一番重要なことは患者さんにとって有益であるということであり、学術的であるということではありません。だから私は、「これでよい」と考えています。

 

現在日本で行われているあんま・マッサージ・指圧は、国家試験を合格したあんまマッサージ指圧師だけが行える手技です。

 

ちがいは何?

 

以下に3つのちがいについて考えてみようと思います。

 

①操作のちがい

 

患者さんが気になるのは、どんなことをしてくれるのか?ということですね。

 

患者さんの身体に加える力のかけ方について、

 

あんまはもみの動作が多く、指圧は指先で押さえる圧迫が多いです。

 

筋膜リリースはもみと圧迫の両方を使います。

 

マッサージは理論的にオイルなどを用いて求心性に行うとありますが、施術者によってはオイルを用いないこともあります。

 

治療者が特別なこだわりを持たずに、患者さんの身体を触って治療的な何かをするときには概ね「マッサージ」と呼ばれることが多いです。

 

②理論のちがい

 

筋膜リリースは西洋医学の理論がベースになっていて、治療の対象は筋膜と筋膜の間にある結合組織です。

 

マッサージも西洋医学の理論がベースになっていますが、治療の対象は筋肉や血管、リンパ管、皮下組織です。

 

あんまは中国医学がベースになっていて、日本に渡ってきてからは西洋医学の考え方も取り入れられて進化しました。中国医学の気の流れやアンバランスを調整します。そのために、治療の対象は筋肉や関節の痛みだけではなく、自律神経も含みます。

 

指圧は明治以降、あんまがより日本的に進化した治療法といえます。特に自律神経の調整の仕方があんまとは逆の作用があるとされています。

 

③効果の違い

 

筋膜リリースの効果として期待できることは、筋膜の癒着がなくなり、痛みの改善、姿勢が改善したり、運動能力が向上することです。

 

マッサージの効果として期待できることは、筋肉や皮下組織の血流が改善して、痛みが改善したり、むくみが改善したり、運動能力が向上することです。

 

あんま・指圧の効果として期待できることは、筋肉の痛みはもちろん、自律神経系の症状です。例えば不眠や食欲不振、胃腸障害などの全身症状の改善です。

 

マッサージの効果:米国NCCIHの調査結果

 

米国には、国立衛生局(NIH)という、日本の厚生労働省のような組織が鍼やマッサージ、健康食品、健康体操、サプリメントなどの代替医療を管理しており、その中のNCCIH(National Center for Complementary and Integrative Health)が米国国民に向けて研究と情報発信を行っています。

↓↓↓

 

ここではマッサージの効果について解説されています。

 

マッサージは、

 

腰痛や首と肩の痛み、変形性膝関節症、頭痛に効果があるとされています。

 

癌の患者さんの痛みや不安を小さくするという研究結果が報告されています。

 

線維筋痛症患者さんの痛み、不安、うつ状態が改善され、生活の質の向上が期待できるとのことです。

 

エイズの患者さんに対するマッサージも生活の質を高めるという研究結果があるそうです。

 

パバナプでのマッサージ

私は大学で医療人類学を学びました。機会がありタイのエイズホスピスでマッサージのボランティアを経験しました。非常に貴重な経験でした。画像をクリックすると当時のブログに移動します。

 

また、未熟児の赤ちゃんに対するベビーマッサージは体重の増加が認められたとのことです。

 

ここで取り上げられているマッサージと身体を揉んだりさすったりする健康法のことと考えられます。

 

糞肛門

写真は糞肛門という本の表紙です。著者の作道先生はアフリカのケニアで糞肛門という病気のマッサージ治療について研究しました。その土地でマッサージ治療がどのようにできあがったのかが興味深く説明されています。マッサージは治療行為の原型といえます。

 

当院での使い分け

 

当院ではあんまマッサージ指圧師の小川が、

 

筋膜リリースを基本にしながらあんまや指圧の要素を取り入れて、患者さんの状態に合わせて施術を行います。

 

たとえば、身体の歪みが気になる患者さんには筋膜リリースを行い、筋膜の歪みやねじれを修正する必要がありますが、

 

 

同時に自律神経の不具合を訴える患者さんの場合には筋膜リリースに指圧の要素を取り入れて自律神経にもアプローチする施術を行います。

 

 

このように、当院で行うマッサージ的な治療(手技療法)の利点は、患者さんの状態に合わせて手技の理論を組み合わせてオーダーメイドできることです。

 

だから、西洋医学で改善しなかった患者さんが手技療法で改善するのです。

 

そして思い出して欲しいのは、マッサージとひとくくりに呼ばれる、身体を揉んだりさすったりする健康法は大昔から、どの文化社会にもある治療法なのです。

 

当院ではこのことを深く理解して西洋医学で改善しなかった患者さんの施術を行っています。

 

遠方で来院できない方は、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。

 

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おわりに

 

 

大阪市の平野区生野区南巽界隈で、頑固な肩こりや腰痛、どこに行ってもよくならない痛みにお困りの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。

 

はり筋膜リリース整体と同時に認知行動療法を施術に応用していています。

 

当院は大阪市の平野区生野区の境目にある加美北地区、地下鉄(大阪メトロ)千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところにある整骨院す。北巽駅ではなく南巽駅ですのでどうぞお間違えなくご来院ください。

 

当院の患者さんは、平野区生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などから来院されています。

 

参考文献

 

竹井 仁:Myofascial Release(筋膜リリース).理学療法科学,16 巻 2 号 p. 103,2001.

 

李強:中国按摩推拿医学に関する基礎的研究及び日本近世按摩術の形成について(論文要旨).大阪府立大学博士(人間科学)学位論文,2021.

 

増永静人:東洋医学に於ける指圧療法の立場. 日本東洋醫學會誌,  17 巻 2 号 p. 66-69,1966.

 

National Center for Complementary and Integrative Health:Massage Therapy: What You Need To Know.2023年6月閲覧

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小川 貴司(おがわ たかし)

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