はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。今回は、患者さんから頂きました質問「歯ぎしりとストレスは関係するの?」という質問を発端に、歯ぎしりについて深掘りしていきたいと思います。小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目、加美北地区にあります。筋膜リリースや整体、はり治療を行なっております。
最寄りの駅は地下鉄千日前線南巽駅です。1番出口から徒歩1分のところです。最近は北巽と間違えて下車される方もいらっしゃいますが、北巽ではなく南巽です。北巽から南巽までは徒歩で15分ぐらい歩きますよ。暑い日は汗だくになってしまいます。だから間違えないでくださいね(笑)。小川鍼灸整骨院は地域でおすすめの整骨院を目指しています。
執筆担当は小川です
http://www.korikori.com/staff/
歯ぎしりは非常に興味ある領域なので、続けて報告していこうと思います。
内容
この論文の内容は2000年時点での歯ぎしり領域の研究をレビューしたものです。現在は2019年なので、この19年間で多くの事が分ってきたとは思うのですが、まずは、基本的なこの論文を読みたいと思いました。ここに書かれている内容は以下の通りです。
・歯ぎしりによって問題となるのが歯がすり減っていくこと。このことを咬耗症という。
・歯ぎしりは自覚していない人も多いが、人口の6~20%、研究者によっては80%とも報告される。
・歯ぎしりの強い力は歯や歯周組織、歯列にダメージを与える。
・歯ぎしりのタイプには下の歯を強くこすりつけるgrinding型、噛みしめるだけのclenching型、上と下の歯をカチカチとぶつけるtapping型、そしてこれらの混合型がある。
・歯ぎしりと睡眠に関しては2000年までに多くの研究がなされたが、統一した見解はない。2000年までの研究を筆者は、
★歯ぎしりは睡眠中のいつでも起きえるが、1期、2期(睡眠は1~5の段階に分けら
れ、1~4期がだんだん深っていき、5期が有名なレム睡眠)とレム期に頻度が高い。
★歯ぎしりの後、睡眠は浅い方に移行していく。深まるのはまれ。
★動物実験の結果、レム期の歯ぎしりは眼球運動と同時には起きない。つまり、レム期
は全身の筋肉が緩んでいるが、その最中に一過性に強い咬筋の収縮が一過性に見られ
た。
とまとめた。
・歯ぎしりの誘発因子は様々な仮説が提唱されているが決定的な誘因はまだ見つかっていない(2000年現在)
・歯ぎしりはもともと生理的に認められるものであり、何らかの原因で咬筋の筋収縮が増強されると口腔周辺の障害を引き起こす。
・情動と運動を司る扁桃核の一部には、そこを刺激すると咀嚼運動を誘発する部位が確認されており、ストレスなどによる神経伝達物質の異常が歯ぎしりを誘発している可能性がある。
当院の見解
当院には、歯ぎしりの治療を目的として来院される患者さんはほとんどいません。
でも、肩こりや頭痛、その他慢性的な痛みの治療のために来院される患者さんの多くが歯ぎしりに悩んでおられます。
また、歯ぎしりを訴える方は睡眠障害を訴える場合も多いですね。
この論文にもありましたが、歯ぎしりが原因で睡眠の質が低下しているのか、それとも睡眠の質の低下が原因となって歯ぎしりが引き起こされるのか。
原因が明確になっていないためにここに詳しく言及することはできませんが、とにかく睡眠の質を高める事は積極的に出来そうです。
当院では、痛みの治療を入り口として睡眠の質の向上を目指します。
例えば、痛みと共に歯ぎしりや睡眠障害を訴える方の多くはストレスを抱え、自律神経のバランスも乱れておられます。
このような患者さんに対しては筋膜リリースや整体を行ない、まずは身体の痛みを小さくするように努めています。筋膜リリースや整体を行ない、痛みが小さくなってから歯ぎしりが気にならなくなったと仰る患者さんもいらっしゃいます。
またはり治療は身体に対する刺激量や施術の肢位で自律神経のバランスを整えることができます。はり治療によって自律神経のバランスが整い、結果として睡眠の質が上がることは十分に考えられます。当院でも多くの患者さんがそのように仰います。
また、私が得意とする認知行動療法的なかかわりはストレスを小さくしてくれる可能性が高いです。認知行動療法的なかかわりは、筋膜リリースや整体、はり治療の過程の中で行なわれるものです。これまで「自分のストレスが具体的によく分らない」とおっしゃる患者さんが治療の中で自分のストレスに気付き、その対処の方法にたどり着くことがよくあります。
このような施術とその関わりの中で、患者さんの歯ぎしりが改善していく場合があります。
おわりに
大阪市の平野区、加美北地区、生野区界隈で歯ぎしりとその他の痛みでお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目、加美北地区、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。北巽は一つ手前の駅です。北巽ではなく南巽で下車してくださいね。
参考文献
山田好秋:ブラキシズムの生理学的背景.日本顎口腔機能学会雑誌,6 巻 2 号 p. 123-126,2000
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sgf1994/6/2/6_2_123/_pdf/-char/ja