小川鍼灸整骨院のブログです。
先日、10年ぶりの患者さんが来院されました。自律神経失調症です。
この患者さんは、家庭や社会、仕事などあらゆる方面に問題をかかえておられる患者さんで以前から心療内科を受診されていました。
しかし、心療内科では薬での治療が中心でお話しをあまり聞いてもらえないとのこと。
経済的にも厳しいということなので、自費での治療をなかなか受けられないから当院に来ることが出来なかったそうです。
「あまりにも頭痛しんどいから今日はやって来ました。先生、助けて。もう、壊れてしまったの」
というのが彼女の声です。
そういえば思い出しました。10年前に行っていた彼女の治療は、治療として技術的にどうこうしたというものではなく、とにかくお話しを聴くことに徹していたことを。
当時の私はNBM(Narrative Based Medicine:物語りと対話に基づく医療)について学び始めたところであり、手探りでそれを実践していたところでした。
この考え方は医療にとても重要です。
とくに西洋医学で原因がわからないとか、検査をしたけど異常がない症状を持つ患者さんを治療する時には。
何らかの形で心の状況と関係している痛みは身体的な検査で異常が見つからないことご多く、このような患者さんは内側から治っていく仕組みが必要なのです。
この内側から治るという漠然とした治り方には話したり、聴いてもらったりという作業が重要になります。
この患者さんですが、やはり脳神経外科で検査をしても異常が見つからない頭痛をお持ちでした。
ストレスも最近では過去最大級だそうです。
そこで、本人さんが希望されるはり治療を行いながら10年前と同じようにとにかくお話しをお伺いします。
すると、頭痛にたいするはり治療の効果もすごく高まるのです。
久しぶりに来院されたこの患者さんも満足感されたご様子で、明日からの生活をなんとか頑張って行けそうだということです。
単にお話しを聴くのではなく、治療としてお話しを聴く。
ここにはやはり、専門的な知識と技術が必要です。
これまで学んできたことが役立って患者さんが楽になってくださる。
治療者という仕事をしていて本当に良かったと思える時間を患者さんと共に過ごすことができました。
当院では、骨折や脱臼、打撲、捻挫などの外傷はもちろんのこと、心と体のバランスが崩れた自律神経失調症の問題にも対応させて頂きます。
自律神経失調症でお悩みの方は当院にどうぞご相談下さい。
心療内科では薬での治療が中心になりますがお話しを聴いてもらえる時間は少ないですもの。当院ではカウンセリングをうけながらはり治療などの体の治療まで受けることが出来ます。
小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。