小川鍼灸整骨院のブログです。
ここに載せた写真、患者さんが自分の足首に貼りつけたものです。
70歳のIさんは自営業を営んで40年以上になります。店頭での販売業で立ち仕事です。
Iさんの主訴は膝の痛みとふくらはぎから足首の痛みです。
立ち仕事が原因でしょうか、膝は外側に弧を描くように変形しており、膝から下はむくみが強く、ふくらはぎには静脈が浮き上がっています。
足は内側にへしゃげて偏平足になっています。
Iさんはある食品を自分で調理して販売しているのですが、絶妙にうまい!その高い品質のおかげで今までご商売を続けてこられたのでしょう。
Iさんは自分の商品に自信と誇りを持っておられます。
何事にも自分で道を切り開こうとするIさんは自分の体に対する解釈もしっかりとお持ちです。
例えば持病の足の痛みは特に冷えに弱いそうです。
その冷え対策として私が見たのは気泡入り緩衝材(通称プチプチ)を足首からふくらはぎに巻くことでした。
なるほど、気泡が温まって衣服内の温度が上がる!
しかし、Iさんによると難点は汗をかいてしまうことだそうです(笑)。
そうでしょうね。
ある時、Iさんはいつものように鍼治療を求めて来院されました。
私はいつものように患部である下腿(膝から下)を覆っているズボンをめくりあげました。すると、ふくらはぎと足首に巻かれていたのはマグネット式のフライヤー広告でした。
冷蔵庫の扉などに貼られることを期待した業者が配るアレです。
Iさんが言うには、「ピップエレキバンが私には効果があるけど、これはもっと効果ある!だって磁石の大きさが違うでしょ、ちょっと恥ずかしいけど(笑)」
確かに!ピップエレキバンの磁石の粒より皮膚への接地面は大きい!
ピップエレキバンに効果を感じるIさんにとってこの磁石は非常に合理的に思えたのでしょうね。
ふに落ちたのでしょう。
もともとどの程度の痛みだったのか?病は気からといえる程度の軽傷の状態であったと考えることもできるでしょう。だからデタラメ治療でも効果を感じることができると。
でも、ちょっと待ってください。
40年間立ち仕事をがんばってきたIさんにとって、膝から下の症状は「病は気から」と言える程度のものでしょうか?
仮にそうであったとしても、その「気」というのは非常に大きなものと言えるかもしれません。
これまで子供たちを自分の商売で育て上げてきたという母親としての自尊心、体調が悪い時にも顧客のために休まず働いたという経営者としての自尊心、うまいものを顧客に届け続けてきたという職人としての自尊心、その他私には推し量ることのできないような様々な感情や経験、歴史が病いを支える「気」の中にはあるのでしょう。
この「気」、たとえ治療者であろうともなかなか軽々しくは触れることはできません。
つまり、軽々しくIさんの主観的な治療について言及することはできないのです。
Iさんはこれまでの人生の中で様々な知識と経験の末に磁石による治療を試しました。
これと同じように、私の治療を受けつづけてくれています。
偶然から始まりながらも私の治療を自分の人生の一部に組み込んでくれているIさんに感謝です。
(おわり)
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