小川鍼灸整骨院のブログです。
文化人類学者の吉田正紀先生は、19世紀以降にプランテーションなどの産業によって多民族が生活するようになった北スマトラで、
「人間はどのように病気にかかってどのように治療を求め、また、どのように治療されるのか?」を調査しました。
近代産業化社会では国が西洋医学を制度化し、国民は西洋医学が最も優れていると考えています。
日本もそうですね。北スマトラも一部はそうですが、重症の病気以外は民間療法士が治療をしています。
なぜなら、患者自身も「この病気は医者では治らない!祈祷師にみてもらう必要がある」と認識しているからです。
つまり、自分たちの病気は「肉体の異常がある」時とそれ以外のところに原因があることを当然としているのです。
そして「肉体」以外のところに原因があると判断したときには医師ではなく、適切な治療者を民間療法士のなかから選ぶことになるといいます。
日本とは大違いですね。
日本ではとにかく医師に診てもらうことを考えます。また、政府もそれを奨励しています。医療費が膨大に膨れ上がり財政を逼迫しているにもかかわらずです!
おっと、脱線です。重要な話ですが今後どこかで取り上げたいと思います。
吉田先生はスマトラでみられる典型的な文化結合症候群として「サキット・ポロン」という病気を挙げています。
ということで、この続きをまた後ほどにしたいと思います。
今週末は出身研究室でゼミ生に交じって論文討論会に参加します。その準備でちょっと忙しくなってきました。
これ以降、内容が少々小出しになってしまうかもしれません。
できるだけ毎日アップできるように心がけますね!
でもひとつだけ!
上記の議論は患者さん自身が、「原因がわからない」と考えている腰痛や肩こり、頭痛治療のヒントにつながっているのです!
全く異文化の人たちの病気の成り立ちと対処法は、私たちのそれと比べることで、共通性が見出されます。
その共通性が、どの治療をしてもよくならない患者さんの治療にヒントを与えてくれるはずと私は信じています。
最近、国立大学から人文社会科学が排除されようとしていますが言語道断!!!
効率主義で成果主義という、人類が犯してきた過ちを加速させることになること間違いなしと思います。環境破壊や原発問題はその最たるものでしょう。
現代医学では対処できない人間の不調は多くあります!これらに対処するためには人文社会科学を利用した新しい治療体系が必要だと思います。
だから人文社会科学は国民のために必要なのです!
あ、またまた脱線!
では今日はここまで!
写真は吉田正紀(著)「民族医療の人類学東南アジアの医療システム」2000 古今書院です。
(つづく)
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