(2026年6月9日更新)
この記事の執筆・監修 ポリシー
小川貴司
柔道整復師 / 鍼灸師 / あんまマッサージ指圧師
医療人類学修士(身体症状と心理社会要因の研究)
臨床経験30年以上
症例数15,000件以上
所属学会
・全日本鍼灸学会
・日本統合医療学会
・日本心身医学会
・日本認知行動療法学会
医療連携:整形外科・内科と提携して原因精査を実施
情報の正確性:学術論文および国内診療ガイドラインに準拠
はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
今回は膝の軟骨がすりきれて痛みが出てくる患者さんについて紹介します。
このような患者さんは病院を受診すると、変形性膝関節症といわれますが、
膝の痛みだけではなく膝に水が溜まることもあります。
ここでよくされる質問は、「膝に水が溜まったときには安静にしないといけないのでしょうか?」
という質問です。
そして結論としてその答えは、
「変形性膝関節症による膝の腫れや関節液の貯留では、必ずしも安静が必要とは限らない」ということです。
痛みでお困りの方には重要な問題ですね。以下で事例を交えて解説します。
ブログの内容は以下の通りです。
・変形性膝関節症とは
・歩く?休む?膝に水がたまったSさんの場合
・Sさんに行った鍼治療、生活指導とその結果
・なぜよくなったのか
・なぜ水がたまるのか
・安静?歩いた方がいい?
・おわりに
・参考文献
予約や症状についてのご相談、お問い合わせは以下のボタンからどうぞ
ご相談前にご確認ください
当院では
- 来院施術
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申し訳ありませんが、電話による長時間の無料相談は行っておりません。まずは現在の状況をお聞かせください。
大阪以外の方からもご相談をいただいています
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来院が難しい方もご相談ください。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南東、大阪市と東大阪市の境目、平野区加美北8丁目にある鍼灸整骨院です。
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最寄り駅はJRおおさか東線衣摺加美北駅(徒歩4分)です。
あなたにとっていちばん近くの整骨院を目指しています。
変形性膝関節症とは
変形性膝関節症では、膝関節の軟骨がすり減ったり、関節を構成する骨や半月板、靱帯などに変化が生じたりすることで、痛みや動かしにくさが起こります。
特に40歳以降の女性に多く、加齢、体重増加、過去のケガ、筋力低下などが発症に関係すると考えられています。
変形性膝関節症は、生活習慣の見直しや適切な対処法によって痛みの軽減や日常生活の改善が期待できますし、鍼治療は世界の医療現場で受け入れられて利用されています(矢野、2014)。
実際に当院で痛みが軽減した患者さんを紹介しましょう。
歩く?休む?膝に水がたまったSさんの場合
Sさんは飲食店で勤務していて、立っている時間が長いです。普段より両方の膝の痛み(特に右)や腰の痛み、肩こりの治療で通院されています。
今回は、右膝の痛みが強くなってきたので今頑張っているウォーキングを続けていいか、それとも休むべきか、どうすればいいのか迷っておられて相談を受けました。
Sさんの膝の痛みは5年以上経っており、痛い時と楽なときが交互にやってくるとのことです。普段より慢性的な腫れがあり、膝の痛みがないときにも膝は丸く腫れているような感じです。今回は見た目に分るほどいつもより大きく右が腫れています。
膝に水が溜っているかどうかみてみたところ、しっかりと水が溜っていました。
以前に近くのお医者さんで変形性膝関節症の診断を受けていますので、膝の軟骨がすり減っていることは間違いないと思われます。
そこにきて最近のSさんは、この3ヵ月間は1日に150分も歩いているとのことでした。
歩行距離が長くなってきたことが今回の膝の痛みや膝に水がたまる原因になったと考えられます。
次に、Sさんに対して行った施術とその結果を紹介します。
Sさんに行った鍼治療、生活指導とその結果
施術は主に鍼治療と生活指導でした。
鍼治療は膝の痛みの緩和を目的として行ないました。それに加えて、できるだけ生活に制限を加えず、ウォーキングだけを中止して1週間の経過観察を行ないました。
そして症状について時間をかけてしっかりとSさんが理解できるように説明しました。当院は、患者さんご自身が理解できるようにしっかりと説明することを重要視しています。
1週間後、膝の痛みはまだありますし、膝の水も多少残っていますが、生活に支障なく、また心配や迷いなくウォーキングも再開することができました。
Sさんがどのように改善したのか、次で考察してみます。
なぜよくなったのか
ポイントは以下の3つです。
①鍼施術が患部の血流を改善させて滑膜の炎症を抑えた
②安静期間を設けることで膝への負担が小さくなった
③膝の痛みについて安心できた
まず、膝周囲の血流を改善させることは、膝周りの筋肉の緊張を緩めたり炎症を軽減させる効果があります(山口、2019)。今回の鍼施術はそのような効果が得られたと考えます。
また、突然始まった1日に2時間以上のウォーキングはSさんの膝には非常に負担が大きかったのですね。だからウォーキングは休みますが日常生活上の動きは継続することができました。つまり、適切な運動量を説明して理解してもらえました。
そして、なぜ膝に水がたまるのか、放置しておいていいのか、どうすれば治るのか、など、しっかりと説明して納得頂くことで安心できました。
これらによって治療効果が得られたと考えられます。
なぜ水がたまるのか
変形性膝関節症で膝に水がたまることはよくあります。
特に中等度から重度の炎症で水がたまります。
膝の痛みと付き合っていく上で、「なぜ膝に水がたまるのか?」を理解することは重要です。
理由は、膝に水がたまることを大きくとらえすぎて不安が大きくなることがあるからです。
だからSさんにもその理由について以下のようにしっかりと説明しました。
どの関節も基本構造は同じですが、骨と骨が関節を作る際には、接触面は軟骨で覆われています。
そしてこの軟骨はプロテオグリカンというコラーゲン繊維でできており、ヒアルロン酸を多く含んでいるのです。
関節は関節包(かんせつほう)という袋で覆われて関節腔(かんせつくう)という密閉空間をつくっています。そしてこの関節腔は関節液というヒアルロン酸が主成分の液体で満たされています。このヒアルロン酸は関節軟骨の成分と同じもので、関節軟骨からしみ出るのです。
関節包の内側は滑膜という組織で覆われていて、ここには神経や血管が豊富に分布しています。
関節が長年の摩耗によってその擦り切れた断片(ちびちかす)が滑膜組織にへばりつくと、そこで免疫が反応して炎症が起こります。
この炎症が膝の痛みの原因です(石黒、2020)。
また炎症が起こると、滑膜に分布している血管の壁が開き、そこから血液の液体成分が関節腔にもれてしまいます。このもれた液体成分がいわゆる「膝に水がたまる」という現象です。
膝に水がたまっている患者さんのなかには、リウマチなどの関節炎が原因である場合があり、その場合は関節の水を注射器で抜き、関節液を検査する必要があります。
また関節炎の場合は局所に熱をもちますし、感染症の場合は全身性に発熱しますので注意が必要ですが、そのような場合、通常は歩くことはできません。
今回Sさんの場合は、動画に示すとおり膝に水がたまっていますが、膝の痛みはそれほどでもありませんでした。膝に水がたまる患者さんのほとんどがSさんのパターンです。
だから、安静にした方がいいのか、歩いた方がいいのか迷ってしまうのでしょう。
安静?歩いた方がいい?
Sさんは既に変形性膝関節症を医師に診断されており、局所の熱感もなく、関節の動く範囲もほぼ正常でしたので安静の必要がないと判断しました。
治療は膝の痛みを和らげるための鍼治療を行ない、ウォーキングは休んで頂いてそれ以外の活動を積極的に行なう様に指導しました。
膝に水がたまったとしても、必ずしも安静にしなくてはいけない訳ではありません。
変形性膝関節症の程度をしっかりと見極めて、しっかりと動くことで改善することがほとんどです(ここ、重要です!!!)。
例えば日本整形外科学会が監修する「変形性膝関節症診療ガイドライン2023」の50ページ目には、「運動を強く推奨する」とあります(変形性膝関節症診療ガイドライン2023)。
もちろん、痛みが強ければそういうわけにはいきませんが、できるだけ普段通りに動くことが大切なんです。
膝関節に腫れてきたらまずは整形外科受診をお勧めしますが、
整形外科が苦手という方はどうぞ当院にご相談下さい。
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当院のクチコミ
当院ではこれまで、どこに行っても良くならない多くの患者さんの施術を行ってきました。
それらの一部の患者さんからは、とてもありがたいクチコミコメントを頂いております。
カウンセリングをご検討の方は参考までにクチコミ内容をご確認ください。
まとめ(おわりに)
膝に水がたまると、「歩いてはいけないのでは?」「水を抜かなければ治らないのでは?」と不安になる方は少なくありません。しかし、変形性膝関節症による膝の腫れや関節液の貯留では、必ずしも安静が必要とは限りません。
実際に今回の患者さんも、ウォーキングの量が多すぎたことが症状悪化の一因と考えられましたが、日常生活まで制限する必要はありませんでした。適切な運動量を理解し、一時的に負担を調整することで、安心して活動を再開することができました。
変形性膝関節症では、「動かし過ぎ」と同じくらい「動かなさ過ぎ」も問題になります。現在では、適切な運動療法が症状改善に有効であることが広く知られており、日本整形外科学会の診療ガイドラインでも運動療法は強く推奨されています。
ただし、膝の腫れの原因は変形性膝関節症だけではありません。発熱を伴う場合や急激な腫れ、強い痛みで歩けない場合には、感染症やリウマチなど別の病気が隠れている可能性もあります。そのような場合は早めに整形外科を受診してください。
「膝に水がたまったけれど歩いていいのかわからない」「運動を続けるべきか迷っている」「病院では様子を見ましょうと言われたけれど不安が残る」という方は、一人で悩まずお気軽にご相談ください。
当院では膝の状態を確認しながら、日常生活や運動量についても分かりやすく説明し、安心して改善に取り組めるようサポートしています。
大阪市の平野区、生野区・東住吉区、加美北、東大阪市の衣摺、渋川町、柏田、布施あたりの方で、膝に水がたまる、ウォーキングをしたいけど膝の痛みがあるとお困りの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。
はり・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を施術に応用していています。
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当院の患者さんは、平野区、生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺にとどまらず、他府県からも来院されています。
※内容につきましては、プライバシーに配慮して、話しの構造が変わらない程度に性別や年齢、職業、具体的な社会的背景などを加工しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 膝に水がたまっていても歩いていいですか?
変形性膝関節症による膝の腫れであれば、必ずしも安静が必要とは限りません。むしろ適度な運動が推奨されることもあります。ただし、痛みが強い場合や熱感がある場合は運動量を調整し、整形外科や専門家に相談することをおすすめします。
Q. 膝にたまった水は自然に治りますか?
原因によります。変形性膝関節症による軽度の炎症であれば、運動量の調整や適切な治療によって自然に吸収されることもあります。ただし、繰り返し腫れる場合や長期間続く場合は詳しい検査が必要です。
Q. 膝の水を抜くとクセになるのでしょうか?
「水を抜くとクセになる」という医学的根拠はありません。実際には、水がたまる原因となっている炎症が続いているため再び水がたまることがあります。必要に応じて整形外科で相談しましょう。
Q. 膝に水がたまる原因は何ですか?
もっとも多い原因の一つは変形性膝関節症です。そのほかにも半月板損傷、関節リウマチ、痛風、感染症などさまざまな病気で膝に水がたまることがあります。急激な腫れや発熱を伴う場合は早めの受診が必要です。
Q. ウォーキングは続けても大丈夫ですか?
ウォーキング自体が悪いわけではありません。しかし急に歩く量を増やした場合や、膝の状態に対して運動量が多すぎる場合は症状が悪化することがあります。痛みや腫れの程度を確認しながら運動量を調整することが大切です。
Q. 膝に水がたまったら整骨院と整形外科のどちらを受診すればいいですか?
初めて膝が大きく腫れた場合や、発熱・熱感・強い痛みを伴う場合は整形外科受診をおすすめします。変形性膝関節症と診断されていて、運動量や日常生活の工夫、痛みへの対処法について相談したい場合は当院でも対応可能です。
Q. 病院で「様子を見ましょう」と言われました。不安なのですが相談できますか?
もちろん可能です。当院には「手術が必要なのか分からない」「歩いていいのか不安」「運動して悪化しないか心配」といった相談で来院される方が多くおられます。現在の状態を確認しながら、どの程度動いてよいのかを分かりやすく説明いたします。
参考文献
矢野 忠:臨床鍼灸研究の現状─コクランライブラリーを参照として─. 日本温泉気候物理医学会雑誌,79 巻 1 号 p. 27-28,2014
山口 智:変形性膝関節症の病態と鍼灸治療 .日本東洋医学系物理療法学会誌、44 巻 2 号 p. 9-16,2019 .
石黒直樹ほか):変形性関節症はなぜ痛いのか?.日本ペインクリニック学会誌,vol.27,p1-7,,2020.
日本整形外科学会監修:変形性膝関節症診療ガイドライン2023.

















