論文紹介:ストレスに対するはりの効果【平野区 生野区 南巽 整骨院 鍼灸】

 

はじめに

 

小川鍼灸整骨院のブログです。

 

はりは痛みに対する治療として用いられることが多いですが、はりを受けることでストレスが小さくなるという報告もあります。

 

ストレス処理について「どうすればよいかわからない」とお困りの方は一度、鍼灸施術を受けてみてはいかがでしょうか?

 

今回は、「鍼灸による抗ストレス作用」という論文を紹介いたします。

 

 

 

小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区生野区の境目、南巽・加美北地区にある鍼灸整骨院です。最寄りの駅は地下鉄千日前線南巽駅です。

 

①出口から徒歩1分の所にあります。肩こりの患者さんに対しては、はりの施術はもちろんのこと、筋膜リリースや整体、時には認知行動療法的なかかわりを通して痛みの治療を行ないます。

 

内容

 

東洋医学の伝統的な考え方では、病気の原因は外因・内因・不内外因という3つの原因があるとされています。

 

外因は身体の外側の環境から身体に与えられる影響であり、気温などの環境などのことです。

 

内因とは感情などの内的な問題であり、不内外因とは生活習慣などの原因とされています。ストレスに対する鍼治療は、内因および不内外因に働き欠ける効果があるとされています。

 

 

1)鍼治療による高齢者の抑うつ気分の改善
鍼灸院に来院した65歳以上の患者に対して、老年期の抑うつ気分を図ることができるGeriatric Depression Scale簡易版というテストをおこなった。

 

このテストで検査を受けた患者の51%は正常であり、37%は軽度うつ状態、12%は高度のうつ状態であることがわかった。これらの患者の多くは運動器系疾患を主訴としていたために運動器の治療を行ない、その後(5回目の治療の後、概ね1ヵ月程度)にもう一度テストを行なった。

 

結果は軽度うつ状態、高度のうつ状態の患者でその改善がみられた。しかし、このうつ傾向の改善と、患者の愁訴の改善や自覚的健康状態、食欲など健康に関連するその他の項目とは相関関係がなかった。

 

つまり、はりがなぜうつ状態を改善させたのかは明確ではない。筆者ははりが中枢神経系に働いてうつ状態を改善させたのではないかと推測している。

 

2)鍼灸治療によるリラクゼーション効果
鍼灸院に来院した患者に対して治療直後に気分テストを実施したところ、70~80%の患者の気分が陽性気分に変化したことや、末期癌患者に行なわれた同様の調査では愁訴に対する効果の有無に関係無く気分の良さが得られていた。

 

筆者はこの結果をはり治療によるリラックス効果と位置づけている。脳波ポトグラフィー法を用いた研究では、はり療時に脳がリラックスしている脳波が得られることが分っている。

 

3)基礎研究から明らかになったはりの抗ストレス作用
はりの効果とストレスの低減に関する基礎研究として、筆者は次のような研究を紹介している。

 

 

麻酔下のラットに疼痛刺激を与えて血中のストレス状態を示す数値を上昇させた上で、はりを行うとそれらの数値が下がった研究。

 

ストレスを与えたラットにはりを行う事でストレスに関連する行動が減少したことを見いだした研究。

 

脳内の神経伝達物質の量を指標として、ストレスを与えた後にはりを行う事で神経伝達物質の量が脳活動に好ましい方向に変動することを見いだした研究。

 

ストレス下では神経細胞が萎縮することを利用して、ストレスを与えたラットにはりを行い、その後に神経を成長させる物質が増えたことを確認した研究。

 

最後に筆者は、はり治療がストレスを小さくすることが基礎医学研究から明らかになりつつあるが、ストレス社会の問題を鍼灸が担うためにはが、まだまだ研究を充実させる必要があるとしている。

 

当院の見解

 

当院の患者さんのなかでは、「ストレス解消のためにはり治療を受けに来ました!」という患者さんはいませんね。

 

自分のストレスを自覚している人は少なく、それが故に対処方法が良く分らないという人の方が当院では多いです。

 

ストレスを自覚していない人は、ストレスが強くなりすぎると、そのストレスが身体症状を伴って表面化してくることがよくあります。

 

肩こりなどはその最たるものではないでしょうか?

 

 

非常に手間のかかる仕事のことを「肩が凝る仕事」と表現することがありますが、この表現は、「肩が凝る」という言葉を通してその大変さを表わしているのだと思うのです。

 

ストレスが身体化する」ことはまだまだ一般的に受け入れられることではありません。多くの人は身体に症状が現われた時には、ストレートネックや姿勢の歪み、左右のアンバランス、作業時の姿勢、マットレス、枕など、症状を引き起こす何らかの物理的な原因が必ずあると信じているからです。

 

なかなか難しい問題ですが、ストレスに代表されるような心の問題(患者さんの主観)に及ぶ治療ができた時には、治療効果はさらに深くなると当院では考えています。

 

小川鍼灸整骨院では上記のようなストレスに関する基礎医学的な研究結果も視野に入れながら患者さんの治療にあたります。

 

 

まずは、身体に感じる症状を解消しながら、患者さんが望んだ時点で心の問題にもゆっくりと取り組んでいきましょう。

 

おわりに

 

 

大阪市の平野区加美地区、生野区界隈でストレスによる肩こりでお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区生野区の境目、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。

肩こりの患者さんに対して当院は、筋膜リリース・整体はり施術などを行ない、時には認知行動療法的なかかわりを行ないます。

 

参考文献

 

福田文彦:鍼灸による抗ストレス作用.医学のあゆみ, vol.203, No6, pp45

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小川 貴司(おがわ たかし)

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