小川鍼灸整骨院のブログです。
今回はスタッフの川畑が担当します!
本日は「ジェネリック医薬品」についての4回目!
現在日本のジェネリック医薬品の普及率は65.8%(平成29年9月度厚⽣労働省調べ)です。
10年前と比較すると34.9%(平成19年9月)→65.8%と大きく上昇していることが分かります。
一方、早くからジェネリック医薬品を導入している欧米では
イギリス、ドイツ、フランスなどは70%、アメリカでは90%の普及率をほこります。
日本政府は医療費を削減する目的で、
平成30年度~32年度末までの間にジェネリック医薬品の普及率80%を目指しています。
日本においてジェネリック医薬品が欧米並みに浸透していない原因はいくつかあります。
原因1:日本と欧米では医療事情が異なる
日本は国民皆保険制度の為、健康保険の保険証を提示すれば一定の自己負担で必要な医療を
受けることが可能であり、薬にかかる負担も安く済みます。
その為、ジェネリック医薬品と新薬との価格差が小さく、使用するメリットが小さくなります。
一方アメリカを例にあげるとアメリカには公的健康保険が存在しないため、
国民はそれぞれ民間の医療保険に加入することになります。
加入する保険によっては負担なしもある為、より安価なジェネリック医薬品の選択が高くなり、
その普及率は高まります。
原因2:ジェネリック医薬品の効果に対する不満や不安
ここから前回ブログに上げた内容の続きですね。
ジェネリック医薬品の効果に対する
不安の声として製造方法・添加剤や剤形が異なる
不満の声として副作用が出た・持続時間が異なる
などがあります。
一般的に添加剤や剤形が異なってくると
薬剤の溶解性・速度・体内濃度・吸収・分解などの速度は変化します。
ジェネリック医薬品は
「新薬とその有効性・安全性が同等である」ことを試験で証明されていますが、
新薬の検査項目、約20項目に対し約3項目と少なく、「有効性の試験」は存在しても
新薬と有効成分が同じであるため毒性等の「安全性の試験」はありません。
その為、添加剤に何らかの副作用を持つ人も存在する可能性が有ります。
いろいろと書きましたが、
有効性への不安に関しては有意な試験結果が出ています。
試験には生物学的同等性試験・溶出試験があり、
それぞれ体内動態(吸収・分解・代謝・排出)、薬剤の溶解性や速度を確認しています。
生物学的同等試験は健康成人を使ってその体内動態を見ていますが、
薬剤の承認されたジェネリック医薬品と先発薬との血中濃度の差の結果は
プラスもマイナスも5%以内であることが確認されており、
効果・効能は大きくは変わらない結果がでています。
(独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA))
結論です
添加剤への副作用の可能性はありますが、試験結果から視ると
新薬とジェネリックに効果効能に有意差は見られません。
しかしながら、使用した薬剤への不満の声は実際に存在しています。
これはなぜなのでしょうか?
個人的な1つの見解ですが、
1つに、試験対象が健康成人であるため
心身の弱った患者と健常者では薬剤の吸収・分解などが大なり小なり異なる為、
それが結果として望まない作用として表れることは考えられます。
2つに、ネガティブなプラセボ効果の出現
治療効果である患者(服用者)の効いた・効いていないは主観で構成されています。
新薬との比較に当たり、特に新薬との切り替えでは始めからネガティブな視点で臨むことが多く、
より敏感にその差を感じ取り、感じたその差をネガティブに意味づける可能性が有ります。
プラセボ効果とはポジティブに働くだけでなくこのように、ネガティブにも働きます。
3つに、特殊な技術・製剤方法を用いた薬剤である時
徐放性(徐々に有効成分が浸透)などのを持たした添付剤では効果に違いが出る可能性が
通常の薬剤よりは大きくなる可能性が有ります。
4回にわたり「ジェネリック医薬品について」書きましたが
これで終わりとします。
ありがとうございました(^^)/(^^)/
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