慢性腰痛に対する トリガーポイント鍼治療の効果【 南巽 整骨院】

はじめに

 

小川鍼灸整骨院のブログです。

 

慢性腰痛は、メタボリック症候群などや認知症、膝痛腰痛に関係している事が指摘されており、例えば、過体重は膝痛腰痛のリスク因子であることが様々な報告から証明されています。

 

そんな慢性腰痛の治療において鍼灸治療が注目されており、その有用性に関しては広く検証されています。

 

しかしながら、鍼治療の具体的な方法に関しては論文ごとで異なり、一定の見解は得られていないのが現状です。

いろいろな手法があるものの、近年注目されているものにトリガーポイント鍼治療があります。

 

トリガーポイントは単なる圧痛点とは異なり、慢性痛のひとつでもある筋・筋膜性疼痛症候群に特徴的な圧痛部位です。

 

トリガーポイントに対する鍼治療は腰痛や頚部痛においてしばしば用いられており、他
の治療法よりも高い治療効果を示すとの報告もあります。

 

しかしながら、臨床上よく用いられている疼痛局所への圧痛点鍼治療トリガーポイント鍼治療の違いを検討した報告はほとんどなく、その詳細は明らかでありません。

 

そこで著者は、ランダム化比較試験(RandomizedControlled Trial:RCT)を用いての高齢者の慢性腰痛患者を対象にトリガーポイント鍼治療と疼痛局所への圧痛点鍼治療の効果の違いを比較検討しました。

 

今回は、その検討結果を記した論文「ランダム化比較試験を用いた高齢者の慢性腰痛に対するトリガーポイント鍼治療の有用性の検討」を紹介します。

 

 

小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目、加美北地区にあります。

最寄りの駅は地下鉄千日前線南巽駅です。1番出口から徒歩1分のところです。

小川鍼灸整骨院は地域でおすすめの整骨院を目指しています。

 

執筆担当は川畑です。

http://www.korikori.com/staff/

 

論文の内容

 

 

◇対象・方法

対象:

明治国際医療大学附属病院整形外科外来を受診した患者

①6か月以上の腰痛を訴える

②筋力検査や深部腱反射などの神経学的検査に異常が存在
しない

③退行性変化を基盤とした腰痛である

④薬物治療以外の併用療法を行っていない、

の4つの条件を満たし、、インフォームドコンセントの得られた高齢者39名名(71.2±7.7歳、男性15名、女性 24名)

 

方法:
調査期間:2004年 11月から 2005年7 月まで

内容:トリガーポイント群、圧痛点群、sham 群(みせかけ群)

の 3群に無作為に群分けし、 患者と評価者のそれぞれにブラインドを行った比較試験とした。

治療:原則として週1回の間隔で5回行い、治療開始前(研究開始時)・治療期間中・治療終了 1か月後と3か月後にそれぞれ
治療効果を判定した。

患者自身は、3種類の治療方法を用いることは知っているが、どの治療方法を受けているかは知らされていない。

 

結果:

・腰下肢、腰痛の痛み(VAS)に対する鍼治療の効果に関して、 治療開始前に各群で有意な差はなかった

・腰下肢、腰痛に対し各群 5 回の治療を行うと、トリガーポイント群では有意な経時的変化がみられた

・ 圧痛点群・sham群では有意な変化はみられなかった

・腰下肢、腰痛の痛み(VAS)に対する鍼治療の効果に関して、トリガーポイント群では治療終了 1 か月後、3 か月後にも治療開始前と比較すると継続して有意な低下がみられた

圧痛点群や sham群では有意な低下はみられなかった

・遮蔽効果について、各群ともに 5 回治療終了後に実際に鍼が体内に刺入されていたかどうかという刺入感覚について調査したところ、「鍼が刺さっていると感じた」ものはトリガーポイント群10名、圧痛点群 11名、sham群 7 名、「鍼は刺さっていないと感じた」ものは0 名、「鍼は刺さっていたか刺さっていなかったかわからない」ものはトリガーポイント群 1 名、sham群 2名であり、統計学的に有意な差はなかった

 

考察:

トリガーポイント鍼治療圧痛点鍼治療の効果を検討したところ、トリガーポイント鍼治療では 1 回の治療で有意な改善がみられ、5 回治療終了時には圧痛点鍼治療に比べて VASの著しい改善がみられた。

またその 1 か月後・3 か月後の追跡調査においても、トリガーポイント鍼治療のみ効果の継続がみられている。

一方、QOLに関してもトリガーポイント鍼治療では圧痛点鍼治療に比べて、日常生活動作が改善するだけでなく睡眠障害などいわゆる不定愁訴に関しても改善が見られた。

このことはトリガーポイント鍼治が単なる痛みの軽減だけでなく、自律神経系などにも働きかけがみられたとも考えられる。

 

当院の見解

当院でもトリガーポイントへの鍼治療を行っており、高い効果を出しております。

通常では届かない対象部位にアプローチできるのがこの治療法の特徴です。

またこの部位を押圧すると関連痛と言われる痛みが、押圧部以外にも起こりますがトリガーポイント治療によってこの関連痛も解消されます。

 

どこに行っても良くならない!そのような方はぜひ当院にお越し下さい。

 

 

おわりに

 

 

 

大阪市の平野区、生野区界隈で良く分からない痛みや身体の歪みでお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。北巽は一つ手前の駅です。北巽ではなく南巽で下車してくださいね。

 

 

参考文献

 

伊藤 里子(他):ランダム化比較試験を用いた高齢者の慢性腰痛に対するトリガーポイント鍼治療の有用性の検討.全日本鍼灸学会雑誌,59 (1) , 13~21,2009

https://www.jstage.jst.go.jp/article/pain/29/1/29_1/_pdf/-char/ja

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小川 貴司(おがわ たかし)

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