急な腰の痛み、前屈ができない、痛みで動かせないなど
筋膜とは筋肉を包む膜のことで、筋膜はコラーゲン線維から成り、網目状に配列することで
伸張性を生み出しています。
筋筋膜性腰痛は全身を覆う筋膜・筋肉に種々の要因によって過負荷がかかり、
急性腰痛、或いは慢性腰痛として発症します。
好発年齢は20~40歳で、症状としては背筋に異常緊張、硬結(硬い点)や圧痛点があり、
圧痛部位では皮膚の知覚が鈍くなり、皮膚温度の低下が見られます。
これら症状は腰部の筋緊張と循環障害が関与しています。
また、単純X線の画像所見はないのが特徴です。
筋筋膜性腰痛の急性期には強い腰痛のため、坐骨神経痛で見られるような放散痛
(末端に向けて広がるような痛み)が見られます。
また、体位変換や中腰の姿勢、歩行が困難または不能になります。
前屈は痛みの為出来なくても、後屈動作は出来るのが特徴です。
慢性期は急性期に比べて痛みは軽減し、歩行時の痛みも軽度です。
急性腰痛は激しいスポーツなど一過性に筋へのストレスが増大した時に、
慢性腰痛は不良姿勢や同一姿勢が継続された時に起こりやすいです。
この痛みは腰部の緊張亢進と循環障害によって、痛みを感知するポリモーダル受容器が刺激されて引き起こされます。
治療としては保存療法が基本で、急性期には炎症を抑えるため安静と冷却を行い、
2~3週間して炎症の治まった後は無理のない範囲でストレッチを行います。
慢性期には筋疲労の回復や血流改善のためにストレッチや保温を行い、マッサージによって筋の弛緩を促します。
筋筋膜性腰痛の治療、予防はセルフケアが基本です。日頃から適度に運動して背筋、腹筋を鍛えることや
不良姿勢を改善することが大切だと思います。
腰の急な痛みや慢性的な痛みは
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参考文献
関口美穂、紺野愼一:筋筋膜性腰痛. 最新整形外科大系,第12巻.7章変性疾患, 234-236. 中山書店,1999.
鈴木重行:筋・筋膜性腰痛に対する運動療法の効果・検証. The Journal of Japanese Physical Therapy Association 30(46),
2003, 9-26