はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
腰痛に対する治療法は数多くありますが、薬物療法は最も使用する頻度が高く第1選択とされる方法です。
薬物は確かに効果的な方法の1つですが、利点だけでなく副作用も存在します。
その為、服用に関しては個々の適応を考える必要があるものの、現実として鎮痛作用のみに注目しがちです。
そこで著者はできる限り薬物療法のEBM(エビデンスベイスドメディスン)について明らかにすることを目的とし、腰痛に対する薬物療法(特にNSAIDs,筋弛緩薬,抗うつ薬)のEBMについてCochrane Reviewを中心に調査しました。
今回は、その検討結果を記した論文「腰痛に対する薬物療法のEBM」を紹介します。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目、加美北地区にあります。
最寄りの駅は地下鉄千日前線南巽駅です。1番出口から徒歩1分のところです。
小川鍼灸整骨院は地域でおすすめの整骨院を目指しています。
執筆担当は川畑です。
http://www.korikori.com/staff/
論文の内容
対象・方法等:
対象:
非特異性腰痛(腰椎椎間板ヘルニアや分離症など認識できる器質的疾患を除外した腰痛)
方法:
RCT(ランダム化比較試験) を抽出
使用薬:
薬剤はNSAIDs、筋弛緩薬、抗うつ薬
結果:
NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)について
・急性腰痛に対してNSAIDs投与は効果がある
・急性腰痛に対し種々のNSAIDs間の効果の差はない
・使用に際し、消化器系合併を考慮する必要がある
・イブプロフェンを1とした胃潰瘍における相対危険度において、ケトプロフェン(4.2)・アザプロパゾン(9.2)と高値であった
筋弛緩薬について
・検討されたベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、抗けいれん性筋弛緩薬は、いずれもプラセボに比べて効果がある(ただし短期的)
・効果に関して、プラセボと比較した9件のRCT(762例)の内7件で、急性腰痛に対して筋弛緩薬はプラセボと比べて有意に疼痛や筋緊張が軽減し可動性が増加するという結論が得られている
・残り2件は有意差無しという結論が得られている
・副作用に関して、最大70%の人に眠気またはめまいが起こり、1週間の治療後でも依存性のリスクがあったとされている
抗うつ薬薬について
・うつ病のない慢性腰痛に対して、疼痛の強度スコアの低下が有意にプラセボより著しく(22%:9%)、障害度も改善
・健康関連、感情、医師評価に関しては、差がなかったと報告がある
・本薬、プラセボともに100%の患者に何らかの副作用が出ており、副作用を十分に考慮して投与すべき
考察:
薬物療法のEBMを示すにあたり、品質の高い論文が必要である為、本論文ではCochrane Libraryを用いている。
外国のEBMを参考するにあたり、重要なことは本国で使用されていない薬剤があること・分類が異なることである。
論文中では「薬剤の区分が異なる為、論文やメタアナリシスの内容を吟味せず、結論だけを見て薬効を判断したり薬剤を投与するのは危険である。
以上から、薬剤の分類に関する国際的な統一と、本邦独自のEBMに関する情報センターの早期確立が、より安全で信頼できる薬剤情報に必要といえる。」と述べてある。
当院の見解
腰痛治療に限らず、根拠ある情報を用いて治療に臨むことは重要です。
当院は認知行動療法という、EBMに沿った治療法を得意としております。
認知行動療法は慢性的な腰の痛み・肩の痛み・膝の痛みなどの慢性痛、また長く続く頭痛や不眠にも効果がある療法です。
どこに行っても良くならない!そのような方はぜひ当院にお越し下さい。
おわりに
大阪市の平野区、生野区界隈で良く分からない痛みや身体の歪みでお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。北巽は一つ手前の駅です。北巽ではなく南巽で下車してくださいね。
参考文献
井口 哲弘(他):腰痛に対する薬物療法のEBM.日本腰痛会誌,11 (1) , 85~91,2005
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yotsu/11/1/11_1_85/_pdf/-char/ja