はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
西洋医学が発展する現在においても、依然として痛みを持つ患者さんは後を絶たないのが現状です。
例えば、手術後の痛みやがんの痛み、慢性痛がそれにあたります。
これら痛みとの向き合い方について医学は科学的な方法を提供し、 先達の数々の業績は人間的な方法を教えてくれています。
今回は脳神経の可塑性を中心にその対処法を書いた「やっかいな痛みにどのように向き合うか 」という論文を紹介します。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目、加美北地区にあります。
最寄りの駅は地下鉄千日前線南巽駅です。1番出口から徒歩1分のところです。
最近は北巽と間違えて下車される方もいらっしゃいますが、北巽ではなく南巽です。
北巽から南巽までは徒歩で15分ぐらい歩きますよ(笑)。小川鍼灸整骨院は地域でおすすめの整骨院を目指しています。
執筆担当は川畑です。
http://www.korikori.com/staff/
論文の内容
論文ではやっかいな痛みとどう向き合うかについて、脳を視点に話を展開しています。
例えば筆者は、『痛みは身体の歪みで生じるが、身体の歪みが脳の歪みを生じさせ、さらには心のゆがみも生じさせる』と述べています。
これは、体と脳が痛みの過敏状態を作り出すと、痛みがいつまでも消えないばかりか、痛みが強化され痛みの悪循環が作られる為です。
脳の可塑性は、本来は病的な状態から正常な状態へ回復するための能力として発揮されるべきものでありますが、痛みが悪循環に陥ると、いつまでも痛みの過敏状態が続くことになります。
脳神経系の過敏状態が続いている慢性痛に対して、脳の可塑性を高めることにより、脳内部から痛みを静穏化することが可能になります。
そもそも可塑性とは、力が加わった際に戻らない性質を指しますが、脳についていえばポジティブな意味合い・ネガティブな意味合いがあります。
たとえば、慢性的な痛みによって神経ネットワークに障害をきたし、過敏になる事も可塑性ですが、(この論文の様に)病的な状態から正常な状態へ回復する事もまた可塑性です。
可塑性を有効に働かし、痛みの認知や情動を鎮静化するためには痛みの認知に関わっている前頭前野や、身体の内部状態をモニターし情動を観察する機能を持っている島皮質を調整することが重要です。
また脳の感覚野に隣接する運動野を調整することも鎮痛に効果があります。
やっかいな痛みに対処するためには、最新の医学の進歩を最大限に活用するとともに、痛みで過敏になった脳を鎮めるためのマインドフルネスや瞑想といった心の治癒力も応用することが大切です。
また痛みを脳に限局せず心身全体でとらえホリスティックに対処することにより、痛みに捕われた脳を解放することができ、さらにそこから痛みへの温かい手がかりが生まれ,自己だけでなく他者の痛みに対する共感も生まれてくると筆者は述べています。
まとめ
筆者は最後にこうまとめています。
以下抜粋です。
『医療はもちろん、社会も文化も痛みを病気にのみ限定することをせず、生きていく上で避けられない痛みや必要な痛みもあることを忘れずに、なおかつ生きていく上で邪魔な痛みは可能な限り除きながら、してやっかいな痛みには、医学の進歩を応用し、またマインドフルネスや瞑想の力を活用し、さらに脳を解放する大いなる力も借りながら、痛みと健全に共生する。
痛みを、人間が生きていく所以の業として、除けるものなら除き、除けないものなら一方的に逃避せず、共に生きていく力を身につけることによって、他者の痛みにも共感できるような社会に近づけるのではないだろうか』
当院の見解
当院は厄介な痛み・原因が分らない痛みに対しては、身体の治療を行ないながら「認知行動療法的なかかわり」を通して、患者さんの症状を軽減させるように取り組んでいます。
どこに行っても良くならない!そのような方はぜひ当院にお越し下さい。
しっかりと診させて頂きます
おわりに
大阪市の平野区、生野区界隈で顎関節症の痛みや身体の歪みでお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。北巽は一つ手前の駅です。北巽ではなく南巽で下車してくださいね。
参考文献
外 寿美雄:やっかいな痛みにどのように向き合うか.omprehensive Medicine,5(1) , 72~77,2016
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ifcm/15/1/15_72/_pdf/-char/ja