論文紹介:自律神経による生体制御とその利用【アロマ 平野区 南巽】

はじめに

 

 

小川鍼灸整骨院のブログです。今回は、「自律神経による生体制御とその利用」という論文を紹介いたします。

論文では動物(ラットやマウス)を持ちいて、自律神経の活動変化と生体機能変化の関係を述べている。

 

執筆担当は川畑です。

http://www.korikori.com/staff/

 

内容

自律神経は交感神経と副交感神経から成る神経で、生理機能を調節して体の各所に影響を当たえている。

 

筆者らはラットで副腎などの臓器を支配する交感神経を抑制する食品、匂い製品、マッサージオイルなどの研究を通して、これらの変化から予想される効果が、ヒトでも起こりうることを痛感しており、条件を検討すればヒトに効果のある製品の作製に応用することが可能であると考えている。

 

つまり自律神経活動の変化を電気生理学的に測定することが出来ればおおよその変化を調べることは可能となるといえる。

 

ところが、自律神経は生体に対して、一容に働きかけるものではない事が判明している。

 

例えば、心臓の交感神経が興奮したとしても必ずしもほかのすべての臓器・組織を支配する交感神経は興奮するとは限らず,逆に抑制される場合もある。

 

つまり、各臓器・組織での自律神経活動の変化を測定することが薬品や食品などの機能解明には必要である。

 

自律神経活動変化と生理機能変化

各臓器・組織の自律神経活動が変化したときの生理機能変化、すなわち身体機能変化を示している。

 

論文中に記載されている中で、いくつか興味深い記述が有ったので抜粋して記載する。

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胃や腸の消化管の運動(蠕動)や消化・吸収機能はこれらの臓器を支配する副交感神経が興奮することにより促進される。

 

したがって、胃や腸の消化管の交感神経が興奮すると胃腸の蠕動が抑制され、消化・吸収機能が低下して二次的に食欲が低下して、体重が減少するとともに、便通が抑制される。

 

逆に、これらの臓器を支配する副交感神経が興奮すると胃腸の蠕動が促進され、消化・吸収能が上昇して便通と食欲は促進され、結果として体重が増加することになる。

 

皮膚の動脈を支配する交感神経が興奮すると、アドレナリンの α 受容体を介して皮膚動脈を収縮させるので、皮膚への血流が減少し、皮膚への酸素や栄養素の供給が減った結果、皮膚の保湿度が低下して育毛が抑制されることになる。

 

このとき同時に,怪我,手術後や床ずれなどの創傷治癒も遅延することになる。

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自律神経活動変化と生理機能変化の相関の実例

精油の香りによる匂い刺激がラットで自律神経の活動変化を引き起こす。

 

グレープフルーツ精油の香りによる匂い刺激は白色脂肪組織・褐色脂肪組織・副腎および腎臓の交感神経を促進させます。

 

その後、胃迷走(副交感)神経を抑制して、脂肪分解・熱産生(体温)・血圧・血糖などを上昇させ、食慾を抑制する。

 

ラベンダー精油の香りによる匂い刺激は白色脂肪組織・褐色脂肪組織・副腎および腎臓の交感神経を抑制し、胃迷走(副交感)神経を促進して、脂肪分解・熱産生(体温)・血圧・血糖などを低下させ、食慾を促進する。

 

ラットやマウスの自律神経活動を測定すると薬品・食品・匂い製品・化粧品やマッサージオイルの身体機能に与える影響を明らかにすることができる。

 

当院の見解

自律神経の乱れと身体の症状と深く関係しており、各所に影響を与えます。

当院では自律神経へのアプローチとして、精油を用いたアロマセラピーや鍼治療を行っています。

 

アロマセラピーは交感神経・副交感神経のバランスを整えてくれるため効果的です。

 

また、鍼治療は気を調整し、経絡の乱れや歪みを改善します。これにより、自律神経が整い、自己治癒力を向上させます。

 

 

おわりに

 

大阪市の平野区、生野区界隈、加美北地区で自律神経の乱れでお困りの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。当院は大阪市の平野区と生野区の境目、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。

 

 

参考文献

 

1)永井克也:自律神経による生体制御とその利用.臨床リウマチ,51 (3) , 160~167,2013
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/51/3/51_160/_pdf/-char/ja

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