はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。最近、膝の痛みと不安が関係している患者さんが続けて来院されましたので、そのことについて報告させて頂きます。
膝の痛みと不安については、程度の差はありますが、多くみられます。ここで報告します内容につきましては、基本的な構造が変わらない程度に内容を加工しています。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目にある加美北地区にあります鍼灸整骨院です。鍼灸・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法の理論を応用して治療に用いています。
最寄りの駅は地下鉄千日前線南巽駅です。1番出口から徒歩1分のところです。最近は北巽と間違えて下車される方もいらっしゃいますが、北巽ではなく南巽です。北巽から南巽までは徒歩で15分ぐらい歩きますよ。だから間違えないでくださいね。小川鍼灸整骨院はあなたに一番近く、地域でおすすめの整骨院を目指しています。
執筆担当は小川です。
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遠方で来院できない方には、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
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事例
Mさんは62歳の女性です。子供の頃から活発な正確で、体を動かすことが大好きだったそうです。読書も大好きで小説を好んで読みます。
これといってスポーツをしていませんが、子育てが終わった50歳ごろからスポーツジムに通い、ボランティア活動にも積極的でした。
老化や関節の痛みなど自分とは無関係だと思っていましたが、数年前より膝に水が溜るようになり、スポーツクラブで思ったように運動が出来なくなってしまいました。
「ボランティア先のご老人にように私もなっていくのか?」とか、「私の老後はどうなっていくのか?」などを考えると気分が滅入ってしまい最近は運動を休んでいるということです。
Mさんは整形外科も受診しましたが、そこでは「関節の軟骨がすり切れて関節が変形して炎症を起こしている」と説明されました。2週間に1回の関節注射と鎮痛剤を処方されているのですが、
Mさんは「変形」ということばに驚き、このままで本当に治るのか?と不安になり、インターネットで検索した結果、当院に来院されました。
問診と診立て
待合室からベッドまでの距離を歩くMさんの歩容は痛みがあるように見えません。症状を伺うと、生活の中で最も痛い時は朝、ベッドから起き上がる時だそうです。
動き始めは関節がギシギシと音を立てているように感じられ、その後痛みが楽になってくるといいます。膝の痛みは主に内側にあり、時に膝の裏側にも出てくるとのことです。初診時には関節水腫はありませんでした。
膝の外観はお皿(膝蓋骨)の形ははっきりと見えており、腫れているという印象はありません。
関節の動く角度も正常で正座もできるということです。レントゲン画像は確認出来ていませんが、Mさんの症状は典型的な変形性膝関節症による膝の痛みと考えられます。
変形性膝関節症は老化によって膝関節が変形し、膝の痛みをおぼえる疾患です。
施術
施術はオイルを用いたマッサージです。これまでにも述べてきましたが、特に変形性膝関節症にはローズマリーカンファーという精油を用いたマッサージが効果的にという報告があります。
このオイルを用いてマッサージを行ないました。ここで重要なことは、Mさん自身が、ご自分の不安の構造をしっかりと理解することです。そしてMさんが今後の人生のなかでこの膝の痛みとどう付き合っていけばよいのかイメージ出来るようになれば、不安は解消するということです。
このかかわりは、認知行動療法からヒントを得た方法です。
結果
治療は10回続きました。Mさんの膝の痛みは最初の2回の施術で楽になりました。しかしMさんは、またすぐに痛みが出てくるのではないか?という不安をもっていました。
その不安が、「痛みはないけれどもまだまだ良くなっていない」という言葉として聞かれました。残りの8回の治療では、オイルマッサージを行ないながら、今後この膝とどのように付き合っていくのか、この膝はどうなっていくのか?という認知行動療法の方法を利用したお話しが中心的な話題となっていました。
日常会話も含めて本当に多くの会話がなされましたが、10回目の治療でMさんが自信をもってスポーツクラブに復帰することが出ることを確認したので、治療を終了しました。
考察
Mさんの膝の痛みは、変形性膝関節症であり、老化によって関節が変形してくるものです。平均寿命が長らえてきた現在、この膝の痛みは避けては通れないものとなってきています。
変形が進んだ方の膝は伸びなくなり、O脚変形して見た目ですぐにわかります。この状態は女性に多く、美容に関心を持つ女性であれば出来れば避けたいことでしょう。この美的感覚に伴う変形への気持ちは、ネガティブなものであることは間違いないでしょう。
Mさんはそれに加えて、これまで健康だったのに数年前から急に不具合を感じるようになりました。このことは、健康であるという自己イメージが崩れるタイミングといえますが、これまで健康であった人は病気の自分を受け入れることが難しい場合があります。
それに加えて、「老化」のイメージも自分にのしかかってきたのです。Mさんはボランティアで高齢者とのかかわりを持ちますが、自分が老人というグループに入ろうとしていることを感じたのかもしれません。
自分はまだ老化していないと感じながらも、老化によって引き起こされる膝の痛みが自分にふりかかるという矛盾した世界で苦しんでおられたと考えられます。
Mさんはこのように想像力が豊かなのですが、これは読書好きであるがためとも考えられます。文章を読み、作者の世界観にしっかりと浸ることのできる人は、時に自分の世界も同じように押し広げる能力を持ってるのだと私は感じました。
整形外科を受診されたMさんですが、そこで標準的な治療を受けておられます。しかし、その治療はレントゲン検査や医師の言葉を通して、結果としてMさんに「膝の老化」を烙印付けすることになったのでしょう。
上記のようなMさんにとっては、膝の痛みはもちろん症状の主たる部分ですが、なによりも整形外科で治療を受けることで病気がしっかりと与えられてしまい不安が深くなったという、非常に皮肉な状況に陥ってしまったのです。
今回の施術が成功したのは、Mさんの痛みの原因が、Mさんのこれまでの人生や自己イメージ、痛みに対するイメージ、今後の不安、これまで受けてきた施術などにも関係していることに目をむけ、そこにアプローチできたことにあると考えています。
単に関節の変形に目を向けた施術は整形外科でなされているものです。しかしそれでは良くならなかったのです。今回の施術では認知行動療法的なかかわりがよかったのだと考えます。
遠方で来院できない方には、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
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おわりに
大阪市の平野区、生野区界隈で膝の痛みでいろいろ試してきたけどなかなか良くならないとお困りの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。当院は、認知行動療法を利用した治療を行なっています。小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。