はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
当院では、「どこにいってもよくならない」とお困りの患者さんに対する治療を得意としてますが、
その治療のなかでは瞑想を行う事があります。
今回は、当院が行う瞑想の応用について解説致します。
内容は以下の通りです。
・瞑想とは
・痛みと瞑想
・瞑想の8つの効果
・当院で行う瞑想の宗教性
・当院で行う瞑想の実際
・おわりに
・参考文献・参考サイト
当院は予約制です。
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小川鍼灸整骨院は大阪市の南東、平野区と生野区の境目、南巽・加美北地区、南巽駅近くにある鍼灸・整骨院です。地域で一番おすすめの整骨院、日本で一番身近な整骨院を目指しています。
瞑想とは
瞑想の定義は非常に難しく、わかりやすく説明することができません。例えば厚生労働省のeJIMという代替医療の情報を発信しているサイトではマインドフルネス瞑想について、
「「瞑想」とは、心と体の統合に焦点を当て、心を落ち着かせ、健康全般を増進させるために行われるさまざまな実践技法のことを指します。」と海外のサイトの内容を翻訳して解説しています。
しかし、曖昧でよくわかりません。そもそも心と身体の統合(つながり)などは意識していないことなので、無意識を言葉で表現することに限界があると考えられます。
よってここでは「痛みの治療に用いる瞑想」について、私の考えを述べることとします。
私が治療で用いる瞑想は、
「自分の意識を痛みに向けないようにコントロールするための訓練法」です。
痛みを感じやすくなっている状態の人(痛みの沸点が下がってしまっている人)に対して、痛みの沸点を高める(痛みを感じにくくする)ために行うトレーニングといえるでしょう。
痛みと瞑想
痛みの沸点が下がっている人は、痛みに意識が向きすぎることで痛みを大きく感じてしまいます。
その一方で、人と楽しくおしゃべりしていたり、忙しくしていて身体以外の事に意識が集中している時にはその痛みを感じないことも多くあります。
ですので瞑想を、「意識をコントロールするトレーニング」として行うことで意識が痛みに集中することがなくなり、結果として痛みを感じにくくなるということです。
特に、恐怖回避志向や破局的思考とよばれるような心理傾向にある方や、
不安やうつけ傾向にある方が
慢性的な痛みを感じやすいとされています。
その理由は意識と痛みが直結しているためと考えられます。
例えば、腰痛で整形外科外来を受診する人の実に85%は原因がはっきりしない「非特異性腰痛」ということがわかっています。
原因がはっきりしない「非特異性腰痛」の中には、過去のぎっくり腰の経験があまりにも辛かったために、腰痛に対して過敏に反応してしまうタイプの患者さんは多いですね。
このようなタイプの患者さんは破局的思考とか、恐怖回避思考と呼ばれる心理的な傾向にあるといわれていています。
腰痛だけではなく、頭痛発作や手術後の痛み、その他の慢性的な痛みで苦しむ多くの方は同じような心理的傾向にあるといわれています。
この心理的傾向を改善することなく、身体的な治療だけを行っても、この心理傾向に陥ればまたすぐに痛みに苦しむことになります。
瞑想トレーニングを行い、意識をコントロールできるようになれば、意識が痛みに向かないようにすることができます。意識と痛みを分離させることによって痛みの心理的な側面を小さくすることができると考えられます。
瞑想の8つの効果
より専門的に瞑想には、以下の8つの効果があるとされています。
以下に内容をそのまま抜粋致します。出典は参考文献に記載しました。
①マインドフルネスに基づく実践技法は、不安や抑うつに有用である可能性があります。
全く治療をしないよりはましであり、認知行動療法などの確立されたエビデンス(科学的根拠)に基づく治療と同程度に役立つ可能性があります。
②瞑想やマインドフルネスが痛みに与える効果を検証した研究では、さまざまな結果が得られています。
慢性疼痛に対する有益な効果に関するエビデンスは、急性疼痛に対する効果に関するエビデンスよりも優れています。
③マインドフルネス瞑想の実践技法は、不眠を減らし睡眠の質の向上に有用である可能性があります。
その効果は、認知行動療法や運動療法と同等であるとされています。
④瞑想やマインドフルネスが心的外傷後ストレス障害(post-traumatic stress disorder:PTSD)の症状を軽減する可能性があります。
退役軍人を対象としたある研究では、瞑想は、PTSDの治療法として広く受け入れられている長期暴露療法と同等に有用であったとしています。
⑤マインドフルネスに基づく実践技法は、物質使用障害からの回復に役立つ可能性があります。
これらの実践技法は、欲求の引き金となる思考や感情への気づきを高め、その欲求に対する自動的な反応を減らす方法を学ぶのを助けるために使用されています。
⑥マインドフルネスに基づくアプローチは、がん患者のメンタルヘルスを改善する可能性があります。
研究対象者の多くは乳がんの女性であり、他のグループでは効果が異なる可能性があります。
⑦瞑想やマインドフルネスプログラムは、体重減少や食行動の管理に有用である可能性が研究により示唆されています。
特に、フォーマルな瞑想(集中して行う瞑想)やマインドフルネスの実践技法と、インフォーマルなマインドフルネス・エクササイズ(何かをしながら行う瞑想:生活瞑想)を組み合わせたプログラムが有望と思われます。
⑧瞑想やマインドフルネスの実践技法は、通常、リスクが少ないと考えられていますが、中にはこれらの実践技法でネガティブな経験をする人もいます。
6,000例以上を対象とした研究の解析では、参加者の約8%がネガティブな経験(最も多いのは不安や抑うつ)を報告しており、これは心理療法で報告されている割合とほぼ同じです。
抜粋はここまで・・・・・・・・・
当院で行う瞑想の宗教性
当院で行う瞑想は、全く宗教的なものではありません。
私がお手本とする瞑想法であるマインドフルネス瞑想(ストレス低減法)を開発したジョン・カパットジンは、
心身の不調を改善させるための研究のなかでマこの方法にたどり着きましたが、この方法の中には特有の宗教は全く持ち出されていません。
仏教の禅にヒントを得て、禅瞑想の科学的な側面を医療に応用したのがマインドフルネスストレス低減法なのです。
当院ではこの宗教性を全く帯びていない、マンドフルネス瞑想(ストレス低減法)を参考にしています。
当院で行う瞑想の実際
手順は以下の3段階です。簡単に説明します。
①呼吸に集中します。吸うときには吸うことだけを考えて、吐くときには吐くことだけを考えるようにします。
②しかし呼吸に集中しようとしてもいろんなことが頭に浮かび上がってきます。その瞬間、つまり意識が呼吸から離れて、浮かび上がったものに引っ張られたときに、そのことそれ自体に気づき、
③すぐさま呼吸に意識を戻し、呼吸に集中します。
上記の①から③をひたすら行います。
これが瞑想トレーニングです。
このトレーニングを続けていくと、あるとき自分の意識が痛みに向いた瞬間に気付くようになります。
その瞬間に気付くことができたら、瞑想トレーニングで呼吸から離れた意識に気付いて呼吸に戻る作業と同じように、
痛みについて考えることをやめて、その直前に考えていたこと(行っていた作業)に戻るようにします。
このことはそう簡単ではありません。しかし、瞑想トレーニングを続けていくうちにその理屈が理解できて実践できるようになっていきます。
当院ではこのような瞑想の指導を、「興味を持って頂ける方」や「希望される方」のみに行っています。
遠方で来院できない方は、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
当院は予約制です。
ご予約や症状についてのご相談、お問い合わせは
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①ZOOMによるカウンセリングもご利用いただけます。
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おわりに
大阪市の平野区、生野区・南巽界隈で、身体の痛みや歪みにお困りの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。
はり・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を施術に応用していています。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄(大阪メトロ)千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところにある整骨院です。北巽駅ではなく南巽駅ですのでどうぞお間違えなくご来院ください。
当院の患者さんは、平野区、生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などから来院されています。
参考文献・参考サイト
厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』:海外の情報,瞑想 Meditation.2023年6月29日閲覧
勝倉りえこ他):外来患者に対する禅的瞑想プログラムの効果に関る実験的検討.心身医学,VoL 48 No . 2.139 -147. 2008 .