はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
立ち仕事に長年十時しているの方が腰痛を感じることは多いですね。腰からお尻、時には両方の足にまで痛みやしびれを感じることがあります。
今回は立ち仕事で長引いている腰痛(脊柱管狭窄症)の症状が改善した患者さん(ペインスケールは10→5)について報告させて頂きます。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目、南巽・加美北地区にある鍼灸整骨院です。鍼灸・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を施術に応用していています。
患者さんについて
Fさん:60歳 男性 職業:倉庫管理
主訴:腰痛・右下肢痛
初めての腰痛は22歳の頃でぎっくり腰だったそうです。その後、数回の腰痛はあったそうですがそんなに気にならない程度で時に整骨院を受診する程度でした。
2~3年前から右下肢に痛みを感じるようになってきたけれども、痛かったり楽になったりを繰り返していたのであまり気にしていなかったそうです。しかし、この数日前から腰痛も感じるようになってきました。
最近は倉庫管理の仕事中に腰から右下肢にだるい痛みを感じたり、中距離の歩行では休憩しないと歩けないような痛みが出てきたりします。そして休憩するとまた歩けるようになるとのことです。
こんな状況のなか、昔に整形外科でヘルニアと言われたこともあり不安になって来院されました。
施術と結果
筋膜リリースと整体を週に 1~2回 5×週間 計7回
ペインスケールは10→5になりました。
当院の施術メニューはこちら↓↓↓
安静時の腰痛はなく、腰椎が変形している時の特徴的な痛みである動き始めの痛みもありません。
ただ、腰を反らしたときに痛みがあり、右の太ももまで痛みが出ます。腰骨は4番目と5番目を後から強く押すと痛みが感じられました。
Fさんの症状は腰部脊柱管狭窄症の神経根型と想像できました。
なぜよくなったのか
腰部脊柱管狭窄症は重症度が比較的高い馬尾型、比較的低い神経根型、両方とも混在する混合型という3つのタイプがあります。
どのタイプにおいても、膀胱直腸障害と呼ばれる排便・排尿障害があれば手術が必要になりますが、多くの患者さんはまだそこまでは重症化していません。
Fさんの場合もそうでしたが、特に特徴的な所見がありました。それは大腿四頭筋の緊張です。Fさんは長距離の歩行や腰を伸ばしたときに右下肢にしびれを感じて、休憩すると楽になると話していました。
このことは、立ち仕事や長距離歩行で大腿四頭筋が緊張することで骨盤が前に傾き、それによって反り腰が強くなり、そのために脊柱管が狭くなったと考えられます。
Fさんへの施術は腰の重くだるい痛みを楽にするために筋膜リリースと整体を行ないましたが、
特に3回目には大腿四頭筋の筋膜をゆるめて更にストレッチをかけて骨盤の前への傾きを調整するようにしました。すると、4回目からの痛みは7まで下がりました。
大腿四頭筋が緊張すると、骨盤が前に傾くような力が働きます。骨盤が前に傾くと、腰は反り腰になります。この反り腰の形は馬尾神経が通っている脊柱管を狭くしてしまいます。
その反対に大腿四頭筋をゆるめて反り腰を小さくすることで脊柱管が広がります。その結果Fさんの下肢の症状は軽減したと考えられます。
下の図をご参照ください。
その後の痛みは5までさがりましたが、その理由は症状が落ちつて来たことや、今の症状がヘルニアとは関係ないことが理解できたためと話していました。
最終的にFさんの腰痛は全くなくなったと言うわけではないとのことですので、ペインスケールは5と評価されました。
しかしそれほど苦痛ではなくなったということです。それは、この腰痛を自分でコントロールできると思える様になったからと話していました。
ここにはやはり、ご自身の症状についてしっかりとご理解頂く認知行動療法的なかかわりが効果をあげているのだと思います。
遠方で来院できない方には、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
↓↓↓
http://www.korikori.com/?post_type=blog&p=3304&preview=true
腰部脊柱管狭窄症には鍼治療も効果的です。
以下のブログもご参照ください
↓↓↓
おわりに
大阪市の平野区、生野区・南巽界隈で腰痛・脊柱管狭窄症にお悩みの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目にある南巽・加美北地区、地下鉄(大阪メトロ)千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところにあります。
北巽駅ではなく南巽駅ですのでどうぞお間違えなくご来院ください。
当院の患者さんは、平野区、生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などから来院されています。
内容につきましては、お話しの基本的な構造が変わらない程度に性別や年齢、職業、具体的な社会的背景などを個人が特定できないように加工しています。
参考文献
林 典雄 他):馬尾性間欠跛行に対する運動療法の効果.日本腰痛会誌,13(1) : 165 - 170, 2007.
大島 正史,徳橋 泰明:腰部脊柱管狭窄症の診断と治療-ガイドラインを中心に-.日大医学雑誌71 巻 2 号 p. 116-122,2012.