はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
今日はスポーツ障害について。
柔道部の学生Y君が太ももの裏側の痛みで来院されましたので報告させて頂きます。
内容につきましては、基本的な構造が変わらない程度に内容を加工しています。
事例
来院の前日、練習で強く踏ん張った際に太ももの裏側に痛みを感じたとのことです。
来院時には痛みのある左側を引きずるようにして歩いておられました。
問診と診立て
問診をするだけで、左太ももの裏側の大腿二頭筋に肉離れを起こしていることが疑われました。
太ももの後側では、筋肉中でこんもりしたような感触がありました。
早速、エコーで検査。
受傷間もない肉離れですので血腫は認められず、エコーでは筋組織にこれかな?という健側と比較して不整とみられる像がありました。
ストレッチをかけると痛みがでます。
施術
断裂した筋繊維は元通りにくっつきません。
ですので、血流を促し、患部の炎症をできるだけ抑えるようにします。
使用したオイルはローズマリーカンファーです。
結果
初回の治療の後、どの程度ストレッチすると痛みが出るのかを確認しましたところ、膝を伸ばした状態で股関節を45度ぐらい曲げると、痛みが出ました。
2回目にはある程度歩けるようになっており、皮下出血斑が表に出てきています。
3回目ではかなり楽と言うことでしたが、この時点でもストレッチ時には痛みがあります。
しかし、日常生活には問題ないとのことでした。
考察
Y君の肉離れに対する印象はそれほど重症ではないというものでした。
文献的には軽症から中等度といえます。
その理由は、歩行が可能であったことと腫れがあまりなかったことです。
実際には2回目には痛みがかなり軽減していました。
回復が早かったのは、筋損傷の程度が大きくなかったためと思います。
そういう意味では、比較的治療は簡単な肉離れの施術といえるものでした。
しかしこの施術には難しさもありました。
彼は受傷後5目からの合宿にどうしても参加したいという意思を私に伝えたのです。
受傷後に皮下出血が認められる程度の肉離れは、無理をするとまたその部分での断裂の可能性があるスポーツ障害です。
彼は「これぐらいでは休めない、みんなこれぐらいのケガでも練習しているんです」と言って合宿に出かけていきました。
施術において、理論的には正しくとも実際にはそれが通用しないことがよくあります。
スポーツ障害の施術でもよくあることです。
今回の事例では、理論的には安静が必要なのにそれが出来ないということです。
この辺りは、理論的にギリギリのところで患者さんの要望を組み入れていく必要性を感じました。
彼が無事に合宿を終えるようにお祈りするしかありません。
おわりに
スポーツによる肉離れは安静とスポーツ開始時期の判断が非常に難しいスポーツ障害です。
当院では、肉離れについてエコー観察を行ない、しっかりとした理論に基づき、患者さんの要望に応えながら施術致します。
大阪市の平野区、生野区界隈で、肉離れでお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。
当院は予約制です。
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参考文献
岩田晃,淵岡聡:肉離れに対するリハビリテーション.Journal of rehabilitation and health sciences. 3, p.39-42,2005.
http://repository.osakafu-u.ac.jp/dspace/bitstream/10466/3272/1/KJ00004371481.pdf