腰痛の薬は本当に効く?ロキソニン・筋弛緩薬・抗うつ薬の効果と限界【大阪・平野区】

腰痛は薬で治るのか?

腰痛に使われるロキソニンや筋弛緩薬、抗うつ薬は本当に効くのでしょうか。医学研究から薬の効果と限界を解説し、薬を飲んでも腰痛が続く場合に考えたいことについても紹介します。

 

腰痛で整形外科を受診すると、ロキソニンやカロナール、筋弛緩薬などが処方されることがあります。

 

そこでみなさん、

「これって本当に腰痛を治しているの?」

「これって効いてるの?」

「そもそも腰痛の薬って、どんな意味があるの?」

と疑問に思ったことはないでしょうか。

 

実は、腰痛に使われる薬について研究結果を詳しく見てみると、私たちが想像しているほど大きな効果が確認されているわけではありません。

 

だからといって、

「薬には意味がない」

という話でもありません。

 

薬によって痛みが軽くなる人もいますし、つらい時期を乗り切るために薬が役立つこともあります。

 

大切なのは、

「腰痛の薬には、実際どの程度の効果があるのか」
「その効果にはどんな限界があるのか」

を知ったうえで、自分の腰痛にどう向き合うかを考えることです。

 

この記事では、ロキソニンなどの鎮痛薬、筋弛緩薬、抗うつ薬について、現在の医学研究をもとにわかりやすく解説します。

 

さらに、

「それほど効果が大きくない薬が、なぜ腰痛に処方されるのか?」

という疑問や、薬を飲んでも腰痛が改善しない場合にどのようなことを考えればよいのかについても解説します。

 

この記事の結論

腰痛に使われる薬には一定の効果があります。

しかし、ロキソニンなどの鎮痛薬、筋弛緩薬、抗うつ薬の効果は、研究で平均すると決して大きくありません。

**薬で痛みが軽くなることと、腰痛そのものが良くなることは同じではありません。**

薬を飲んでも腰痛が続く場合には、薬を変えるだけでなく「なぜ腰痛が続いているのか」を別の視点から考えることも大切です。

 

内容は以下の通りです。

  • 腰痛で使われる薬にはどんな種類がある?
  • ロキソニンなどの痛み止めは腰痛にどのくらい効く?
  • 筋弛緩薬は腰痛に効く?
  • 抗うつ薬が慢性腰痛に使われるのはなぜ?
  • 腰痛の薬は効果が小さいのに、なぜ処方されるの?
  • 薬だけで改善しない腰痛に当院ではどう対応しているか?
  • まとめ|腰痛の薬には効果があるが、それだけで治るとは限らない
  • FAQ(よくある質問)
  • 当院のクチコミ
  • 小川鍼灸整骨院について
  • 参考文献

 

腰痛で使われる薬にはどんな種類がある?

 

腰痛で整形外科などを受診すると、症状に応じていろいろな薬が処方されます。

代表的なのは、次の4種類です。

  • ロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
  • カロナールなどのアセトアミノフェン
  • 筋肉の緊張を和らげる筋弛緩薬
  • 慢性腰痛などで使われることがある抗うつ薬

どれも「腰痛に使う薬」ですが、同じ働きをするわけではありません。

 

 

痛みや炎症を抑える薬もあれば、筋肉の緊張を和らげる薬、痛みを感じる仕組みに働きかける薬もあります。

まずは、それぞれ何を目的に使われる薬なのかを簡単に整理してみましょう。

 

ロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

腰痛でよく処方される薬の一つが、ロキソニンなどの**非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)**です。

NSAIDsは、痛みや炎症に関係する物質が作られるのを抑えることで、痛みを和らげます。

慢性腰痛に対する薬物療法の中でも、NSAIDsは治療選択肢の一つとして位置づけられています(WHO,2023)。

 

そのため、

「ぎっくり腰で痛くて動けない」

「腰がズキズキ痛む」

といったときに処方されることがあります。

 

ただし、ここで大切なのは、

ロキソニンを飲んで痛みが軽くなることと、腰痛そのものが治ることは同じではない

ということです。

 

では、実際にロキソニンは腰痛にどのくらい効くのでしょうか。

この点は次の章で詳しく見ていきます。

 

カロナールなどのアセトアミノフェン

カロナールの成分であるアセトアミノフェンも、痛みを和らげるために使われる薬です。

日本では、アセトアミノフェン製剤は腰痛症に対する鎮痛を目的として使用されることがあります。

ロキソニンと同じ「痛み止め」として扱われることが多いのですが、作用の仕組みは同じではありません。

一般的には、炎症を強く抑えるというよりも、痛みを軽くすることを目的に使われる薬と考えるとわかりやすいでしょう。

 

「腰痛にはロキソニンとカロナールのどちらがいいの?」

と思う方もいるかもしれませんが、これは腰痛の状態や年齢、持病、副作用のリスクなどによって変わります。

 

単純に「こちらの方が強いから良い」と決められるものではありません。

 

筋弛緩薬

腰痛があると、腰や背中の筋肉に力が入り、筋肉が張ったように感じることがあります。

そのようなときに使われることがあるのが筋弛緩薬です。

名前の通り、筋肉の緊張を和らげることを目的とした薬です。

 

ただし、

「腰の筋肉が硬いから、筋肉を緩めれば腰痛が治る」

というほど単純ではありません。

 

実際に筋弛緩薬が腰痛にどの程度役立つのかについては、研究でも詳しく調べられており、慢性腰痛に対して日常的に使用することには慎重な見解も示されています(WHO,2023)。

 

これについても後ほど紹介します。

 

抗うつ薬

慢性腰痛では、抗うつ薬が処方されることもあります。

「腰が痛いのに、どうして抗うつ薬?」

と驚く方もいるかもしれません。

しかし、抗うつ薬が使われる理由は、

「腰痛の人はうつだから」

ということではありません。

 

痛みは、腰だけで起こっているわけではなく、脳や脊髄でも調節されています。

 

一部の抗うつ薬には、この痛みを調節する神経の働きに作用するものがあるため、慢性的な痛みの治療に使われることがあります。

例えば、慢性腰痛に対してデュロキセチンを治療選択肢の一つとして提案しているガイドラインもあります(VA/DoD,2022)。

 

この点についても、後の章で研究結果を詳しく見ていきます。

 

このように、腰痛に使われる薬にはいくつかの種類があります。

 

そして重要なのは、

「腰痛に使われる薬がある」ことと、「その薬を飲めば腰痛が治る」ことは別の話

だということです。

 

では、腰痛でよく使われるロキソニンなどの痛み止めは、実際にはどのくらい効果があるのでしょうか。

次の章で詳しく見ていきましょう。

 

ロキソニンなどの痛み止めは腰痛にどのくらい効く?

 

腰痛になると、

「とりあえずロキソニンを飲んでおこう」

という方は多いと思います。

 

実際、ロキソニンの成分であるロキソプロフェンは、腰痛でよく使われる痛み止めの一つです。

 

では、ロキソニンなどの痛み止めを飲めば、腰痛はしっかり良くなるのでしょうか。

 

結論からいうと、

痛みが軽くなることはあります。
ただし、その効果は平均するとそれほど大きくありません。

 

ぎっくり腰などの急性腰痛には「少し効く」

ロキソニンは、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)というグループの薬です。

急性腰痛に対するNSAIDsの効果をまとめたCochraneレビューでは、32件の研究、5356人の患者さんが検討されました。

その結果、NSAIDsを使った人は、偽薬を使った人より痛みが軽くなっていました。

 

ただし、その差は100点満点の痛み評価で平均7.3点でした(van der Gaagら,2020)。

 

つまり、

「全く効かない」わけではないけれど、劇的に効くわけでもない

ということです。

 

「ロキソニンを飲めば、ぎっくり腰がすぐ治る」

というイメージとは少し違います。

 

慢性腰痛でも効果は大きくない

3か月以上続くような慢性腰痛でも、NSAIDsは使われることがあります。

 

WHOは、慢性一次性腰痛に対してNSAIDsを治療の選択肢の一つとしています(WHO,2023)。

 

ただし、WHOもその効果を大きいとは評価していません。

 

慢性腰痛に対するNSAIDsの効果は、痛みや動きやすさを少し改善する程度とされています(WHO,2023)。

 

また、WHOはNSAIDsを長期間ずっと飲み続けるというより、短期間または必要なときに使う選択肢として考えています(WHO,2023)。

 

つまり、

「薬を飲み続ければ、慢性腰痛そのものが治っていく」

とは考えない方がよいでしょう。

 

痛みが軽くなることと、腰痛が治ることは別

ここが一番大切なところです。

 

ロキソニンなどの痛み止めを飲んで、

「痛みが半分くらいになった」

「動きやすくなった」

ということはあります。

 

これは薬の大切な役割です。

 

痛みが強くて動けないときに、薬で少し楽になれば、日常生活を送りやすくなります。

 

しかし、

痛みが軽くなったことと、腰痛そのものの原因が解決したことは同じではありません。

 

腰痛には、体の状態だけでなく、

  • 活動量
  • 睡眠
  • 仕事
  • ストレス
  • 痛みに対する不安

など、いろいろな要因が関係することがあります。

 

そのため、薬は腰痛治療の一つの手段ではありますが、薬だけですべてを解決できるとは限りません。

 

カロナールは腰痛に効く?

ロキソニンとは別の痛み止めとして、カロナールなどのアセトアミノフェンが使われることもあります。

 

ところが、急性腰痛に対する研究では、アセトアミノフェンを飲んだ人と偽薬を飲んだ人で、腰痛から回復するまでの期間に大きな差はありませんでした(Williamsら,2014)。

 

また、その後のシステマティックレビューでも、アセトアミノフェンは腰痛に対して、偽薬より明らかに優れた鎮痛効果を示しませんでした(Machadoら,2015)。

 

つまり、

「腰痛ならロキソニンでもカロナールでも、とりあえず飲めばよい」

というほど単純ではありません。

 

ロキソニンなどのNSAIDsには、腰痛を少し軽くする効果が期待できます。

 

一方、カロナールなどのアセトアミノフェンについては、急性腰痛に対する明確な効果は確認されていません。

 

では、腰痛でよく処方されるもう一つの薬、筋弛緩薬はどうなのでしょうか。

 

次の章で詳しく見ていきます。

 

筋弛緩薬は腰痛に効く?

 

腰痛で、

「腰の筋肉がガチガチに張っている」

「動こうとすると腰に力が入ってしまう」

というときに、筋肉の緊張を和らげる目的で筋弛緩薬が処方されることがあります。

 

では、筋肉を緩めれば腰痛も良くなるのでしょうか。

 

現在の研究から見ると、

急性腰痛の痛みを少し軽くする可能性はありますが、その効果は大きくありません。

 

急性腰痛では痛みが少し軽くなる可能性がある

筋弛緩薬の効果を調べたシステマティックレビューでは、49件の研究が検討され、そのうち31件、6505人のデータが解析されました(Cashinら,2021)。

 

その結果、ぎっくり腰などの急性腰痛では、一部の筋弛緩薬を使った人の方が、使わなかった人よりも短期間の痛みが軽くなっていました。

 

ただし、その差は100点満点の痛み評価で平均7.7点でした(Cashinら,2021)。

 

つまり、

「少し楽になる可能性はあるけれど、劇的な効果が期待できるほどの差ではない」

ということです。

 

また、日常生活の動きやすさについては、明らかな改善は確認されませんでした(Cashinら,2021)。

 

「筋肉が緩む=腰痛が治る」ではない

筋弛緩薬という名前から、

「腰の筋肉が硬くなっているのが腰痛の原因だから、それを緩めれば治る」

と考えたくなるかもしれません。

 

しかし、腰の筋肉が緊張しているからといって、その筋肉だけが腰痛の原因とは限りません。

 

痛みがあるために、体を守ろうとして筋肉に力が入っている場合もあります。

 

また腰痛には、関節や神経などの身体的な要因だけでなく、活動量、睡眠、ストレス、不安など、さまざまな要因が関係することがあります。

 

そのため、筋弛緩薬で筋肉の緊張が和らいだからといって、腰痛そのものの問題がすべて解決したとは限りません。

 

筋弛緩薬にはどんな副作用がある?

筋弛緩薬では、効果だけでなく副作用についても知っておく必要があります。

 

Cashinらの研究では、急性腰痛に対して一部の筋弛緩薬を使用すると、副作用が起こるリスクが約1.6倍に増える可能性が示されました(Cashinら,2021)。

 

筋弛緩薬の副作用は薬の種類によって異なりますが、代表的なものとして、

  • 眠気
  • めまい
  • ふらつき
  • だるさ

などがあります。

 

特に高齢者では、眠気やふらつきによって転倒につながる可能性にも注意が必要です。

 

WHOのガイドラインでも、筋弛緩薬について眠気、意識の混乱、転倒などの有害事象に注意が必要であることが指摘されています(WHO,2023)。

 

そのため、車の運転や高所での作業などをする場合には、処方した医師や薬剤師から薬の注意点を確認しておくことが大切です。

 

慢性腰痛に飲み続ければよい薬ではない

では、何か月も腰痛が続いている人が筋弛緩薬を飲み続ければ良いのでしょうか。

これについては十分な根拠がありません。

 

2021年のシステマティックレビューでも、慢性腰痛に対する筋弛緩薬の研究は少なく、長期間使用した場合の効果についても十分には分かっていません(Cashinら,2021)。

 

またWHOは、3か月以上続く慢性一次性腰痛に対して、筋弛緩薬を通常の治療として使用することを勧めていません(WHO,2023)。

 

WHOはその理由として、慢性一次性腰痛に対する利益が小さい、あるいは不確実である一方、副作用の可能性も考慮する必要があるとしています(WHO,2023)。

 

つまり、

「腰の筋肉が張っているから、筋弛緩薬を飲み続ければ腰痛が治る」

とは考えない方がよいでしょう。

筋弛緩薬は、急性腰痛の痛みを短期間、少し和らげる可能性があります。

しかし、その効果は平均すると小さく、副作用の可能性もあります。

 

そして何より、

筋肉を緩めることと、腰痛そのものが治ることは同じではありません。

 

では、腰痛に対して抗うつ薬が処方されることがあるのはなぜなのでしょうか。

 

次の章では、「腰が痛いのになぜ抗うつ薬なの?」という疑問について、研究結果をもとに解説します。

 

抗うつ薬が慢性腰痛に使われるのはなぜ?

 

慢性腰痛で病院を受診すると、デュロキセチンなどの抗うつ薬が処方されることがあります。

 

「腰が痛いのに、どうして抗うつ薬なの?」

と疑問に思う方もいるでしょう。

 

一部の抗うつ薬には、気分に作用するだけでなく、脳や脊髄で痛みを調節している仕組みに働きかける作用があります。

 

例えばデュロキセチンは、セロトニンとノルアドレナリンという神経伝達物質の働きを高め、脳から脊髄へ向かう「痛みを抑える仕組み」に作用すると考えられています(Enomotoら,2017)。

 

実際、慢性腰痛患者を対象にした研究でも、デュロキセチンによる鎮痛効果の多くは、抑うつ症状の改善を介したものではなく、痛みそのものへの作用による可能性が示されています(Enomotoら,2017)。

 

慢性腰痛への効果はどのくらい?

では、実際に抗うつ薬は慢性腰痛にどの程度効くのでしょうか。

 

2025年のCochraneレビューでは、26件のランダム化比較試験が検討されました。

 

その結果、デュロキセチンなどのSNRIと呼ばれる種類の抗うつ薬は、腰痛を少し軽くする可能性があることが示されています(Ferraroら,2025)。

 

ただし、その効果は大きなものではありません。

痛みを0〜100点で評価すると、SNRIを使用した人と偽薬を使用した人との差は、平均で約5.3点でした(Ferraroら,2025)。

 

つまり、

「慢性腰痛に効く可能性はあるけれど、平均するとその効果は小さい」

と考えるのが適切です。

 

また、日常生活の動きやすさについての改善も、ごくわずかなものでした(Ferraroら,2025)。

 

WHOのガイドラインでも、慢性一次性腰痛に対するSNRIでは、痛みに小さな改善が認められた一方で、身体機能への改善はごく小さいと評価されています(WHO,2023)。

 

どんな副作用がある?

デュロキセチンなどのSNRIでは、効果だけでなく副作用についても考える必要があります。

2025年のCochraneレビューでは、SNRIを使用した人は偽薬を使用した人と比べて、副作用が起こるリスクが約1.17倍になっていました(Ferraroら,2025)。

 

具体的には、

  • 吐き気
  • 便秘
  • めまい
  • 眠気

などが報告されています(WHO,2023)。

 

WHOは、SNRIによる痛みの改善が小さい一方で、副作用が増えることを考慮し、慢性一次性腰痛に対してSNRIを通常の治療として一律に使用することは勧めていません(WHO,2023)。

 

つまり抗うつ薬についても、

「全く効果がない薬」ではありませんが、腰痛を大きく改善させる薬とも言いにくい

ということです。

 

ここまで、ロキソニンなどの鎮痛薬、筋弛緩薬、抗うつ薬について見てきました。

 

どの薬にも一定の役割はありますが、研究で確認されている平均的な効果は、思っているほど大きくありません。

 

すると、

「それほど効果が大きくないのに、なぜ腰痛にはこうした薬が処方されるの?」

という疑問が出てきます。

 

次の章では、この疑問について考えてみましょう。

 

腰痛の薬は効果が小さいのに、なぜ処方されるの?

 

 

ここまで読むと、

「そんなに効かないのなら、なぜ病院では腰痛に薬が処方されるの?」

と疑問に思う方もいるでしょう。

 

まず知っておきたいのは、研究で示される効果は多くの患者さんをまとめた平均値だということです。

 

平均すると効果が小さくても、

「薬を飲んだらかなり楽になった」

という人もいれば、

「ほとんど変わらなかった」

という人もいます。

 

つまり、

「平均的な効果が小さい」=「誰にも効かない」

という意味ではありません。

 

また、薬の目的は必ずしも腰痛そのものを完全に治すことだけではありません。

 

痛みが強い時期に少しでも症状が軽くなれば、

  • 起き上がりやすくなる
  • 歩きやすくなる
  • 眠りやすくなる
  • 仕事や家事を続けやすくなる

といったメリットがあります。

 

WHOも、腰痛に対する薬は症状を軽減するために使用されることがあり、できれば他の治療と組み合わせて使うことが望ましいとしています(WHO,2023)。

 

つまり、腰痛の薬は、

「これを飲めば腰痛が治る薬」

というより、

 

「つらい症状を軽くするための治療手段の一つ」

 

と考える方が実際に近いでしょう。

 

薬の研究では、「自然によくなる分」に対して、薬がどれだけ上乗せしているかを見ています。

 

一方で、

「何週間も薬を飲んでいるのに変わらない」

「薬が切れるとすぐ元に戻る」

「いろいろな薬を試したけれど腰痛が続いている」

という場合には、薬を変えることだけではなく、

なぜ腰痛が続いているのかを改めて考えることが大切です。

 

慢性腰痛では、身体の状態だけでなく、活動量、睡眠、仕事、ストレス、不安など、さまざまな要因が関係することがあります。WHOも、慢性腰痛では身体的・心理的・社会的な要因を考え、その人に応じて複数の治療を組み合わせることが重要としています(WHO,2023)。

 

そのため、

薬で痛みを抑えることと、腰痛が続いている理由を見つけて対処することは、同じではありません。

 

当院では、薬を飲んでもなかなか改善しない腰痛に対して、まず「なぜ良くならないのか」を整理したうえで施術方法を考えています。

 

 

「プラセボでも効いた」ってどういうこと?

ここまで何度も、

「薬はプラセボ(偽薬)より○点良かった」

という研究結果を紹介してきました。

でも、ここで少し見方を変えてみましょう。

研究では、本物の薬を飲んだ人と、薬の有効成分が入っていないプラセボを使った人を比較します。

なぜなら、薬を使わなくても、人の症状はある程度良くなることがあるからです。

自然に回復することもあります。

治療を受けることで安心することもあります。

「良くなりそうだ」という期待や、これまでの経験によって、脳や神経に備わっている痛みを抑える仕組みが働くこともあります。

つまり研究では、

「もともと人間に起こる改善を超えて、この薬にはどれだけ上乗せ効果があるのか?」

を調べるためにプラセボと比較しているのです。

だから当院では、

「プラセボだから効いていない」

とは考えません。

むしろ、

「薬の成分がなくても、人はこれだけ良くなることができる」

という事実に注目しています。

人間には、自分で良くなっていく力がもともと備わっています。

当院では施術そのものだけでなく、

「自分の腰痛がどういう状態なのか分かった」

「動いても大丈夫だと分かった」

「少し良くなっていることに気づいた」

「自分でもできることがあると思えた」

という経験も大切にしています。

こうしたことを通して、患者さん自身が持っている「自分で良くなっていく力」をできるだけ働かせることも、腰痛治療の大切な一部だと考えています。

 

薬だけで改善しない腰痛に当院ではどう対応しているか?

 

当院に来られる腰痛の患者さんの中には、

「病院で薬をもらったけれど、なかなか良くならない」

「ロキソニンを飲むと少し楽になるけれど、切れるとまた痛くなる」

「いろいろな薬を試したけれど、結局ずっと腰が痛い」

という方が少なくありません。

このような場合、当院では最初から、

「どの施術をすれば効くか?」

だけを考えることはしません。

まず、

「なぜ、この腰痛は今も続いているのか?」

を整理することから始めます。

 

まず、腰痛が続いている理由を整理します

腰痛は、一つの原因だけで説明できるとは限りません。

痛みが長引いている場合には、

  • 腰そのものの状態
  • 体の動かし方
  • 日常の活動量
  • 仕事や家事での負担
  • 睡眠
  • 運動不足
  • 痛みに対する不安
  • ストレス

など、いくつもの要因が重なっていることがあります。

 

慢性腰痛では、身体的な問題だけでなく、心理的・社会的な要因も含めて考えることが重要とされています(WHO,2023)。

 

そのため当院では、痛い場所だけを見るのではなく、これまでの経過や生活の様子まで含めて確認します。

 

必要なら医療機関での再評価も勧めます

薬が効かないからといって、すぐに「薬では治らない腰痛」と決めつけることはできません。

症状の経過や状態によっては、

  • 画像検査が必要な場合
  • 神経症状の確認が必要な場合
  • 医師による再評価が必要な場合

もあります。

 

そのため当院では、必要と考えた場合には整形外科などの医療機関への受診を勧めています。

 

状態に応じて施術を組み合わせます

腰痛が続いている理由を整理したうえで、必要に応じて、

  • 鍼施術
  • 筋膜リリース
  • ストレッチや整体
  • 関節の動きを改善する施術
  • 運動やセルフケアの指導

などを組み合わせます。

大切なのは、

「腰痛にはこの施術」

と最初から決めつけないことです。

同じ「腰痛」という症状でも、必要な対応は患者さんによって違います。

 

不安や「痛みへの考え方」も大切にします

腰痛が長引くと、

「動いたら悪化するのでは?」

「このままずっと治らないのでは?」

「腰の骨が悪くなっているのでは?」

と、不安が強くなることがあります。

しかし、痛みに対する強い不安や恐怖は、体を動かす機会を減らし、結果として腰痛が長引く一因になることがあります。

そのため当院では、

「今の腰はどんな状態なのか」

「どこまで動いてよいのか」

「何をすれば改善につながりそうなのか」

を一緒に整理します。

必要に応じて、認知行動療法的な考え方も取り入れながら、痛みに対する不安を小さくし、少しずつ活動を取り戻せるようにします。

 

「施術してもらう」だけでなく、自分で良くなっていく力も大切にします

前の章で説明したように、薬の研究では、プラセボを使った人でも痛みが改善することがあります。

 

私はこのことを、

人間には、自分で良くなっていく力がもともと備わっている

ことの一つの表れだと考えています。

 

当院では、施術によって一時的に痛みを軽くすることだけではなく、

「自分の状態が分かった」

「動いても大丈夫だと分かった」

「少しずつ良くなっていることに気づいた」

「自分でもできることがあると思えた」

という経験も大切にしています。

 

こうした積み重ねによって、患者さん自身が持っている自分で良くなっていく力をできるだけ働かせることも、腰痛治療の重要な部分だと考えています。

 

薬で改善しなかったからといって、

「もう治らない」

と決まったわけではありません。

 

薬以外の視点から腰痛をもう一度整理することで、次に何をすればよいのかが見えてくることがあります。

 

まとめ|腰痛の薬には効果があるが、それだけで治るとは限らない

 

腰痛では、ロキソニンなどの鎮痛薬、筋弛緩薬、抗うつ薬などが使われます。

 

研究を見ると、これらの薬には一定の効果がありますが、平均的な効果はそれほど大きくありません。

 

つまり、

「薬が効くこと」と「腰痛そのものが良くなっていくこと」は、必ずしも同じではない

ということです。

 

薬で痛みが軽くなるのであれば、それには十分な意味があります。

 

一方で、

「何週間も薬を飲んでいるのに変わらない」

「薬が切れるとまた痛くなる」

という場合には、薬を変えるだけでなく、なぜ腰痛が続いているのかを改めて考えることが大切です。

 

腰痛には、体の状態だけでなく、活動量、睡眠、仕事、ストレス、不安など、さまざまな要因が関係することがあります。

 

当院では、薬を否定するのではなく、必要な医療を大切にしながら、患者さん自身が持っている自分で良くなっていく力も含めて、腰痛が続いている理由を一緒に整理しています。

 

薬だけで改善しない腰痛でも、別の視点から見直すことで改善の糸口が見つかることがあります。

 

FAQ(よくある質問)

 

腰痛にロキソニンは効きますか?

ロキソニンが属するNSAIDsには、腰痛の痛みを軽くする効果があります。

ただし、研究ではその平均的な効果は大きくなく、急性腰痛ではプラセボとの差が100点満点で約7点程度でした(van der Gaagら,2020)。

つまり、効く人はいますが、劇的に効く薬とは言いにくいということです。

腰痛にカロナールは効きますか?

急性腰痛については、カロナールの成分であるアセトアミノフェンを使用しても、プラセボと比べて回復までの期間に明らかな差がみられなかった研究があります(Williamsら,2014)。

そのため、急性腰痛に対して明確な効果が確認されているとは言いにくいのが現状です。

腰痛の薬を飲んでも治らない場合はどうすればいいですか?

薬を飲んでも腰痛が続く場合には、薬を変えることだけでなく、

「なぜ腰痛が続いているのか」

を改めて考えることが大切です。

腰痛には、体の状態だけでなく、活動量、睡眠、仕事、ストレス、不安など、さまざまな要因が関係することがあります。

症状が続く場合や、しびれ・筋力低下などがある場合には、まず医療機関での再評価も大切です。

腰痛の薬は飲み続けても大丈夫ですか?

薬の種類や持病、年齢などによって異なるため、一概には言えません。

特にNSAIDsや筋弛緩薬などは、副作用にも注意が必要です。

自己判断で長期間飲み続けたり、急に中止したりせず、処方した医師や薬剤師に相談してください。

 

薬を飲んでも腰痛が良くならない方へ

「ロキソニンを飲んでも良くならない」

「薬を飲んでいる間は少し楽だけれど、また痛くなる」

「病院で検査を受けて薬も飲んでいるけれど、腰痛が続いている」

このような方は、薬を変えることだけではなく、

**「なぜ腰痛が続いているのか」**

を一度整理してみることが大切です。

当院では、これまでの検査結果や治療経過、腰の状態だけでなく、体の動かし方、活動量、仕事、睡眠、ストレスや痛みに対する不安なども確認しながら、改善しない理由を一緒に考えます。

必要に応じて医療機関での再評価をお勧めしながら、鍼施術・筋膜リリース・整体・運動やセルフケアなど、その方に合った方法を組み合わせて施術を行います。

**大阪市平野区・生野区・東住吉区、東大阪市周辺で、薬を飲んでも腰痛が改善せずお困りの方はご相談ください。**

 

当院のクチコミ

 

当院ではこれまで、どこに行っても良くならない多くの患者さんの施術を行ってきました。

それらの一部の患者さんからは、とてもありがたいクチコミコメントを頂いております。

 

「ぎっくり腰が1回の施術で楽になりました!」

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参考文献

 

World Health Organization. WHO guideline for non-surgical management of chronic primary low back pain in adults in primary and community care settings. Geneva: World Health Organization; 2023.

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