はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
変形性膝関節症の治療は、注射や鎮痛剤などの薬物療法や理学療法、運動療法など様々な治療がありますが、
いったい何が効果的なの?
ヒアルロン酸の注射は?
痛くても運動した方が良いの?
ダイエットは必要なの?
などなど、みなさんは疑問に感じるでしょう。
そのような疑問に対して、
日本の専門家が世界の研究やガイドラインをもとにして回答してくれています。
今回は、変形性膝関節症の治療における西洋医学の標準的な治療の考え方である、「変形性膝関節症診療ガイドライン」の中から
みなさんに役立つ情報を紹介します。
ブログの内容は
・何が正しい情報か?
・疑問①治すためには何に注意すれば?
・疑問②治すためにはどんな運動がいい?
・疑問③靴を変えることで楽になる?
・温めるのはいいの?
・電気治療は効くの?
・当院の施術
・おわりに
・参考文献
です。
また当院では、
無料相談を受け付けています。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南東、平野区と生野区の境目、南巽・加美北地区、南巽駅近くにある鍼灸・整骨院です。地域で一番おすすめの整骨院、あなたにとっていちばん近くの整骨院を目指しています。
何が正しい情報か?
まず、皆さんが何らかの情報に出会ったときに、気にしてほしいことがあります。それは、「何が正しい情報なのか?」を考えることです。現代社会はインターネット社会であり、情報はいろんな種類のものが雑多に散らばっています。あなたにとってどの情報がふさわしいのかを判断することは本当に難しい問題となっています。そこで参考にしたいのは、研究者の推奨度です。専門家が定めた基準から、「この情報は推奨度が高い」とか「この情報は推奨度が低い」と判断しています。推奨度は情報のおすすめ度合ですね。
推奨度はざっくりとAからIの5段階の推奨度で、Aに近いほど「科学的な根拠(エビデンス)があるので強くおすすめしますよ」となっています。I は「なんとも言えません」ということですね。
推奨度
grade A:行うように強く推奨する、
grade B:行うよう推奨する、
gradeC:行うことを考慮してよい、
gradeD:推奨しない、
gradeI:エビデンスがない、結論が一様でない
この推奨度もあなたにとって絶対に正しいかどうかはわかりませんが、正しい情報を見極めるための一つの目安になるでしょう。
この推奨度を意識したうえで、本題に入っていきますね。
疑問①治すためには何に注意すれば?
すごく大雑把な疑問ですが、まずは
「専門家から自分に必要な情報を得ること」が大切です。膝を治すために重要なことはたくさんありますが、あなたにとって何が必要なのかをしっかりと知る必要がありますね。
例えば、
床に座る生活の人は椅子を使うようにしたり、
肥満気味の人はダイエット、
筋力低下がある人は運動
など、「自分の膝」にはどんなことがよいのかについて指導や教育を受けましょう。
変形性膝関節症に関する指導や教育を受けることは推奨度Aということで絶対に必要です。
当院では患者さんに対して、「認知行動療法的なかかわり」を通して変形性膝関節症の治療に必要な生活習慣をご提案しています。例えば膝痛軽減のための運動やダイエットを継続できるようにサポートしています。
当院の認知行動療法的なかかわりについてはこちら↓↓↓
以下はガイドライン本文です。
★「すべての変形性膝関節症患者に対して、治療の目的と生活様式の変更、運動療法、生活動作の適正化、減量、および損傷した関節への負担を軽減する方法に関する情報を提供し,教育を行う。最初は医療従事者により提供される受動的な治療ではなく、自己管理と患者主体の治療に重点をおき、その後、非薬物療法の積極的な遵守を奨励する。」
推奨度A
疑問②治すためにはどんな運動がいい?
「先生、動いた方がいいの?じっとしといた方がいいの?」とよく質問されますが、
答えは「動いた方がいい」ですね。
炎症が強くない時期にはウォーキングなどの運動を行なうと膝痛が小さくなるという研究結果が多くあります。
筋力訓練に関しては2000年以降、太ももの筋肉を鍛えることで鎮痛剤を服用することと同等の効果も認められています。
膝痛と相談しながら可能な限り運動することはいまや常識になりつつありますので、実際にやってみてください。私も運動によって痛みがなくなった多くの患者さんを経験しています。
変形性膝関節症と運動については過去のブログをご参照ください。
↓↓↓
肥満と痛みの関係
以下はガイドライン本文です。
★「変形性膝関節症患者には、定期的な有酸素運動、筋力強化訓練および関節可動域訓練を実施し、かつこれらの継続を奨励する」
推奨度A
疑問③靴を変えることで楽になる?
「ちょっとでも良くなるために他に注意するべきことはありますか?」と患者さんから聞かれたときに私は、
「履き物はクッションがある方が良いでしょう」と答えるようにしています。
また外側が高くなっている足底板(外側楔状足底板)も効果があるかもしれません。
推奨度Bということは「まあいいんじゃない?」という感じでしょうか?
私の治療経験では一度は試してみて効果があれば続ける、なければやめるぐらいで考えると良いでしょうね。
当院でもご提案させて頂いて、希望があれば行ないます。
以下はガイドライン本文です。
★「変形性膝関節症患者には,履物について適切な助言を与えること。変形性膝関節症患者では,足底板により疼痛を緩和し,歩行(運動)能力の改善が得られる。膝関節内顆の OA を有する患者の一部においては,外側楔状足底板が症状緩和に有効である」
推奨度B
温めるのはいいの?
「先生、この膝痛は温めた方がいいですか?冷やす方がいいですか?」という質問もよく頂きます。
経験的には温めるほうがよいでしょうね。ただ、ここには科学的な根拠がないというか、温めることがよいことを支持する根拠は沢山ありますが、たぶん厳密に調べられていないために専門家の先生方も強く勧められないというのが正直なところでしょう。
歩くことが出来る程度の膝痛ならば温める方が良いのではないでしょうか。
以下はガイドライン本文です。
★「温熱療法は,変形性膝関節症患者の疼痛緩和に有効である」
推奨度C
電気治療は効くの?
専門家の推奨度はCですが、これは、「否定はしない」という意味として捉えていいと思います。
当院では希望する患者さんにしか使用していませんが、使用しない方向に進んでいます。その理由は、患者さんが効果を実感できる治療を選択することが最も大切であり、効果を実感できない患者さんが増えているからです。
以下はガイドライン本文です。
★経皮的電気神経刺激療法(TENS)は,変形性膝関節症患者の一部において短期的な疼痛コントロールの一助となりうる
推奨度C
当院の施術
小川鍼灸整骨院では膝痛でお困りの患者さんに対して、それぞれの患者さんに適切な施術を行なっています。「適切な」という表現には、理論的に適切という意味と患者さん自身が自分に合っていると思えることの2つの意味が含まれています。
より具体的には、まず膝の状態をしっかりと見極めて膝の症状をチェックします。
そして理論的に考えてその症状に合う施術方法をいくつか提案させて頂き、患者さんが受け入れやすい方法を選んで頂きます。
必要であれば医師を紹介致しますが、来院される多くの患者さんは既に医師を受診した方であり、西洋医学が自分に合っていないとお考えの患者さんです。
その場合は、「なぜそう考えるのか」についてしっかりとお話しを伺います。その上で施術方法を一緒に考えます。
主な施術の方法は
・筋膜リリース
・整体
・鍼灸
・アロマオイル(ローズマリーカンファー)を用いたマッサージです。
施術メニューはこちら↓↓↓
変形性膝関節症の施術事例紹介はこちら↓↓↓
遠方で来院できない方は、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
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おわりに
大阪市の平野区、生野区界隈で、膝痛、変形性膝関節症でお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。鍼灸・筋膜リリース・整体などでみなさまの痛みを施術します。
はり・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を施術に応用していています。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄(大阪メトロ)千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところにある整骨院です。北巽駅ではなく南巽駅ですのでどうぞお間違えなくご来院ください。
当院の患者さんは、平野区、生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などから来院されています。
参考文献
川口浩:変形性関節症治療の国内外のガイドライン.日関病誌,35(1):1~9,2016.