はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
妊娠・出産を契機に腰痛を感じる女性は比較的に多いと言われています。
産後の腰痛はしっかりと施術を受けてその後にまだまだ続く子育てに準備したいものですね。
今回は4回の施術で産後の腰痛と背部痛が改善した患者さん(ペインスケールは10→3)について報告させて頂きます。
小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区にまたがる南巽地域でおすすめの整骨院、あなたにいちばん近くの整骨院を目指しています。
筋膜リリースや整体で産後の腰痛・骨盤の歪み・体調不良に対して施術を行っています。
患者さんについて
Kさん: 33歳 女性 職業 主婦
主訴:産後の腰痛・背部痛
Kさんは2人目の妊娠ではじめての腰痛を感じたそうです。1ヵ月前に出産しましたが、腰痛と背部の痛みは妊娠中~後期から感じていました。この産後の腰痛について、産婦人科医の医師に相談したところ、妊娠が原因であり整体で骨盤を調整することを勧められたということで当院に来院されました。
Kさんは運動の習慣はないとのことです。
施術と結果
筋膜リリースと整体週に2回 ×2週間
(全4回)
筋膜リリースと骨盤の歪みに対する整体を行なう事で、ペインスケールは10→3になりました。
1回目の施術の後に腰痛はすぐに楽になり、その後の痛みは概ね背中の痛みでした。
背中の痛みも回を重ねるごとに軽減していきましたが、運動の週間がないということなので、運動を行なう事が理想的であることをアドバイスして治療を終了しました。
なぜよくなったのか
安静時痛に腰痛と背部痛があり、特に授乳の時には背中に痛みがあるとのことでした。腰には動作始時の痛みがありました。運動時の痛みはありません。ただ、上前腸骨棘という骨盤の一部を上から押えると腰の下の方である仙腸関節部分に痛みを感じました。
これらのことから、骨盤輪不安定症(腰痛症)と腰部と背部筋膜への負担の増大を考慮して施術を行なう事にしました。
妊娠出産には身体には様々な変化が起こり、お母さんの身体に負担がかかります。
まず母体は自分の身体から栄養を搾り取って、赤ちゃんに与えます。例えば妊娠・出産後のお母さんは骨そしょう症になることが知られていますが、赤ちゃんにカルシウムを与えるために自分の骨の量を減らすのです。
また、骨盤はリラキシンという妊娠期に出てくる関節をゆるめるホルモンによって、仙腸関節と恥骨結合が開きます。そうして産道が広がり、出産の準備が整うのです。その緩んだ関節のせいで産後の腰痛が出ることは産婦人科領域では共通の認識となっています。
Kさんの左仙腸関節の痛みはリラキシンによって仙腸関節に緩みが出たことによるものだと考えられます。これが骨盤の歪みにつながるのですが、骨盤を上手く調整することで2回目の施術時には痛みがなくなっていました。
その他、腰から背中の痛みは妊娠時に起こる身体の変化によるものでしょう。妊娠によって体重は増えますし、お腹は出張ってきますので腰を反らして身体の重心を後に移動させます。この姿勢は産中や産後の腰痛の原因となります。
1回目の出産の時には年齢的にまだ若く、筋肉量も多かったと思われますが、その後に運動の習慣がなければ1回目の出産で筋力は低下する可能性があります。そこに2回目の出産となれば、身体への負担は大きくなります。
特に脊柱を支える筋肉量が低下した上に長時間背中を丸めて授乳すると背中に痛みを感じることも十分にあり得ます。
今回は筋膜リリースと整体により、過度に負担がかかった筋肉と筋膜、結合組織の動きをスムースにすることで症状が改善したと考えられます。
しかし、根本的に症状に対処するならば筋力不足を解消する必要がありますので運動は不可欠です。よって運動の指導も行いました。
更に、子育て中のストレスなどがあれば痛みに対して敏感になってしまうことから痛みや疲労を感じやすくなる場合もありますので注意が必要です。
関連するブログがありますのでこちらもご参照ください。
http://www.korikori.com/blog/ninnpusann3/
http://www.korikori.com/blog/ninnpusann2/
http://www.korikori.com/blog/kosodatetyuunokatakori/
遠方で来院できない方は、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
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おわりに
大阪市の平野区、生野区・南巽界隈で、どこで治療を受けても良くならない 産後の腰痛や骨盤の歪みにお悩みの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。
鍼灸・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を産後の腰痛の施術に応用していています。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。当院へは平野区、生野区以外にも、東住吉区や東成区、八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などからも患者さんが来院されています。
※内容につきましては、プライバシーに配慮して、話しの構造が変わらない程度に性別や年齢、職業、具体的な社会的背景などを加工しています。
参考文献
平元 奈津子:成人期にみられる男女の身体変化と症状-妊娠,出産と男女の更年期-.理学療法学,41 巻 8 号 p. 511-515,2014 .