はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
中年以降の方で、運動をがんばったり、不意な動きの際にアキレス腱が音を立てて断裂してしまうことがあります。
治療の際には仕事の問題や日常生活上の都合上、どうしても入院して手術を受けることができないなどの問題もありますね。
そこで今回は、7年の整形外科臨床経験と22年の鍼灸整骨院臨床経験をもとにアキレス腱断裂の治療についてブログにしました。
手術しかないのか、手術しなくても治るのか、どんな治療があるのかをお伝えします。
内容は以下の通りです。
・アキレス腱断裂とは
・アキレス腱断裂の3つの治療法
・アキレス腱断裂の保存療法
・アキレス腱断裂の治療とリハビリ
・アキレス腱断裂の後遺症
・当院での施術
・当院のクチコミ
・おわりに
・参考文献
当院は予約制です。
ご予約や症状についてのご相談、お問い合わせは
で受け付けております。
遠方にお住まいの方には
①ZOOMによるカウンセリングもご利用いただけます。
②お近くの提携治療院を紹介することができます。
お気軽にご相談ください。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南東、平野区と生野区の境目、南巽・加美北地区、南巽駅近くにある鍼灸・整骨院です。地域で一番おすすめの整骨院、あなたにとっていちばん近くの整骨院を目指しています。
アキレス腱断裂とは
ふくらはぎにある腓腹筋とヒラメ筋の腱が一つになった部分がアキレス腱であり、アキレス腱は踵に付着します。
腓腹筋とヒラメ筋はつま先立ちをするときに働く筋肉です。だから、つま先立ちを強く強いられたときにアキレス腱に負担がかかってアキレス腱が切れてしまいます。
アキレス腱が切れた際には、「バキッ」という音とともに大きな衝撃を感じるとのことです。
なりやすい方は40歳以降の中年期の男女で、若い年代ほどスポーツによる受傷が多いようです。特に、バドミントンや卓球などのスポーツで踏ん張った際になることが考えられます。
アキレス腱が切れてしまうと、足首に力が入らない状態になります。だからしっかりと地面を蹴って歩いたり、走ることができなくなります。
アキレス腱断裂の3つの治療法
アキレス腱断裂には3つの治療法があります。
①保存療法
③経皮的縫合
③観血的手術療法です。
保存療法はギプス固定を行い、その後にリハビリを始めます。
経皮的縫合は後に述べる観血的手術療法と保存療法の中間型の方法です。麻酔をしたうえで外側から太い針でアキレス腱を大雑把に縫い合わせる方法で、皮膚は切りません。
そして観血的手術療法は手術室で麻酔を行い、皮膚を切り開いて断裂しているアキレス腱を医師が肉眼で確認しながら細かく縫い合わせる方法です。
これら3つの方法はそれぞれ長所と短所があります。
表にしましたので参考にしてください。
患者さんそれぞれの特性や生活背景によっては手術ができない患者さんや、手術をしなくてはいけない患者さんなどがいらっしゃいますが概ねこれらの長所と短所を考えたうえで治療法が選択されます。
だからアキレス腱が切れたからといって必ず手術しなくてはいけないということではありません。
しっかりと考えて方法を選びましょう。
アキレス腱断裂の保存療法
できるだけ手術しないで治したいけど、手術とどんな違いがあるの?とお考えの方も多いと思います。
そこで保存療法のメリット、デメリットについて説明します。
アキレス腱断裂の治療では、切れたアキレス腱を元通りにつなげて、足首の動く範囲や筋力を断裂前の状態に近づけることを目的とします。
だから、手術療法と保存療法の間で治療の結果に差があるかどうかを考える必要があります。
アキレス腱断裂の診療ガイドラインによれば、保存療法の再断裂率や筋力低下は手術療法と比較してもそんなに悪くないということなんです。
観血的手術療法では感染や入院など、手術だからこそあり得るリスクも多いです。
よって治療成績だけ見れば保存療法のデメリットは少ないということになります。
しかし、ギプス固定をしっかり行って体重を全くかけない生活は大変です。
また、自宅ですのでその気になれば外出などもできますが、その時に転倒したりして再断裂することもあり得ます。
だから保存療法は自己管理が大変になることは理解する必要があります。
アキレス腱断裂の治療とリハビリ
アキレス腱断裂の保存療法は基本的に、断裂した腱が自然につながるまで足関節を6週間固定します。
その際には、できるだけ断裂した部分を近づけるために足関節はつま先をピンと伸ばした状態で3週間固定します。
その後はまだ3週間固定しますが、その3週間でゆっくりと角度を90°まで戻しながら固定します。またこの時期から少しずつ体重をかけて歩きだします。
その3週間が過ぎると、次は装具固定を4週間行います。装具で固定しながら足にかかる体重を徐々に増やしていきます。
この4週が過ぎると11週になるのでここから少しずつつま先立ちを始めます。
その後から可能な範囲で活動性を高めていきますが、
半年程度でスポーツ復帰ができるようになります。
アキレス腱断裂の後遺症
保存療法では、後遺症としてふくらはぎの筋力低下がおこりやすいとされています。
経皮的縫合では腓腹神経麻痺という神経損傷が起こることがあります。
観血的手術療法では感染症やアキレス腱と周辺組織の癒着による足関節可動域低下がそれぞれ考えられます。
しかし、私がこれまで経験してきた中で最も問題となるのは恐怖心だと思います。
アキレス腱断裂を経験した方の多くはアキレス腱の再断裂を意識します。
この意識が大きくなりすぎると、恐怖心となってリハビリが進まなく、筋力低下につながることがよく見られます。
この場合、病院では「もう治ったので大丈夫ですよ」と優しく接してくれるのですが、その恐怖心をぬぐいとるような具体的な対処はしてくれません。
ここに患者さんの不安が大きくなる理由があります。
当院での施術
アキレス腱断裂は適切に治療を行うと順調に治っていくことが多い疾患です。
当院では次のような患者さんを得意としています。
①病院で治療を受けたくないけどしっかりと治療したい
②病院で治療を受けたけれども説明もなく治る気がしない
③病院で治療を受けて治ったといわれるけれども全く治ったように思えない。
当院では29年の臨床歴を用いて、上記のような患者さん方をしっかりと施術致します。特に、恐怖心でリハビリが進まない患者さんを多く経験していますが、多くは意識に上らないレベルの恐怖心です。
患者さん本人が恐怖を認めていても、身体が動かないようなそんなパターンもあります。
このような場合はアキレス腱に負荷をかけることでアキレス腱が強くなっていくことを時間をかけて説明しながらリハビリを進めていきます。
痛みがある場合には鍼治療やオイルマッサージを患部に行いながら、痛みが小さくなるように施術します。
特にオイルマッサージは、患部の炎症を小さくする作用があるローズマリーカンファーという精油を用いて行います。そうすることで患部の硬い感覚がゆっくりとほぐれていきます。
そして患者さん自身が「よし、これで治った!」と思えるところまでしっかりとお供致します。
遠方で来院できない方は、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致しますのでお気軽にご相談ください。(但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。)
当院は予約制です。
ご予約や症状についてのご相談、お問い合わせは
で受け付けております。
遠方にお住まいの方には
①ZOOMによるカウンセリングもご利用いただけます。
②お近くの提携治療院を紹介することができます。
お気軽にご相談ください。
当院のクチコミ
当院ではこれまで、どこに行っても良くならない多くの患者さんの施術を行ってきました。
それらの一部の患者さんからは、とてもありがたいクチコミコメントを頂いております。
カウンセリングをご検討の方は参考までにクチコミ内容をご確認ください。
おわりに
大阪市の平野区、生野区・南巽界隈で、アキレス腱断裂の症状にお困りの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。
はり・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を施術に応用していています。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄(大阪メトロ)千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところにある整骨院です。北巽駅ではなく南巽駅ですのでどうぞお間違えなくご来院ください。
当院の患者さんは、平野区、生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺にとどまらず、他府県からも来院されています。
参考文献
林 光俊他):アキレス腱断裂の保存療法とリハビリテーション.臨床スポーツ医学,Vol24,No.10,pp1065-1072,2007.
米野 萌恵他):アキレス腱断裂後の運動療法における筋収縮の必要性の解明.基礎理学療法学,25 巻 Supplement 号 p. S34-2,2022 .
日本整形外科学会 / 日本整形外科スポーツ医学会 (監):アキレス腱断裂診療ガイドライン2019.南河堂2019.