はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
腰痛でお困りの皆さんは整形外科を受診すると必ずしてレントゲン検査を受けます。
そして、
「椎間板のスペースが狭くなっていますね」とか、
「椎間板がぺしゃんこですね」とか、
「腰の軟骨がなくなっている」などと
説明されることがよくあります。
これっていったい、どういう意味なのでしょうか?
そして、これって治るのでしょうか?
今回は、背中の痛みを理解する上で非常に重要なことばである「椎間板」について、腰痛を中心に解説します。
内容は以下の通りです。
・椎間板とは
・椎間板の構造
・椎間板の変性(老化)
・症状
・椎間板は治るの?
・椎間板性腰痛に対する当院の施術
・おわりに
・参考文献
また当院では、
無料相談を受け付けています。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南東、平野区と生野区の境目、南巽・加美北地区、南巽駅近くにある鍼灸・整骨院です。地域で一番おすすめの整骨院、あなたにとっていちばん近くの整骨院を目指しています。
椎間板とは
椎間板を説明するために、まず脊椎(せきつい)を説明する必要があります。脊椎は背骨のことで、7つの頚椎(頚椎)、12の胸椎、5つの腰椎、それに仙骨からなります。そしてそれぞれの脊椎のあいだには軟骨が挟まりこんでいるのですが、この軟骨が椎間板です。
椎間板の役目は、上の脊椎と下の脊椎を連結させたり、クッションの役目をします。背中がしなやかに動くのは脊椎と脊椎の間で動きが生じるからですが、この動きを担っている組織の1つが椎間板です。
椎間板の構造
椎間板は、中心部の髄核(ずいかく)と周辺部の線維輪に分かれています。髄核は流動性の物質で、線維輪は硬い繊維性の組織です。いわばバームクーヘンの真ん中にカスタードクリームが入っているようなそんな構造です。上の図は、そのカスタードクリームが外に漏れ出した状態を表しています。これがヘルニアです。
椎間板の周辺には洞脊椎神経(どうせきついしんけい)が分布しており、この神経が腰痛と関係しているといわれています。
椎間板の変性(老化)
椎間板には常に体重がかかります。よってその重力を分散させるために中心が柔らかく周辺が硬いという、カスタードクリーム入りバームクーヘンのような構造になっています。
この構造の元に、体重を分散させるために、中心にある髄核の内圧は高くなり、そして周囲の線維輪に力学的なストレスが加わって亀裂が生じることになります。
さらに、年齢を重ねるごとに椎間板に含まれる水分量も減っていき、椎間板は年齢を重ねるごとにその高さが減ってきます。
ですので60歳を越えてくると、身長も低くなってきますがその原因の1つに椎間板高の減少が挙げられます。
症状
椎間板には神経が分布していて、椎間板に亀裂が入るとその神経が亀裂の中に血管と共に入り込んでいきます。この入り込んだ神経が刺激を受けることが腰痛の原因の1つであると考えられいます。
痛みの特徴は、動き始めの痛み、前かがみになった時の痛みです。
しかし、椎間板の痛みが原因で手術になることが少ないことから椎間板の変性と腰痛の関係を明らかにする基礎研究は存在しているにも関わらず、実際の所はまだまだわからないことが多いようです。
また、レントゲンでは椎間板がぺちゃんこになっている人でも痛みを感じない人もいますし、
椎間板の高さがまだまだ保たれているにもかかわらず強い腰痛を訴える人もいます。
このことから腰痛の原因は椎間板だけにあるのではないことがわかります。
椎間板は治るの?
ぺしゃんこになった椎間板は、実は元には戻らないのです。
しかし、元に戻らないから痛みがなくならないということはありません。
椎間板はそもそも、年齢を重ねるごとにぺしゃんこになっていくものなのです。
この変化は、顔にしわが寄ったり、髪の毛が白くなることと全く同じことで誰にでも起こることです。
そして、椎間板がぺしゃんこになっているにもかかわらず痛みを感じない人もたくさんいます。
椎間板がぺしゃんこになって出てくる痛みは一時的なものです。
私のこれまでの経験では、このことを理解・納得できた患者さんの痛みは半減しています。
その逆に、ぺしゃんこになった椎間板をなんとか元通りにしたいと考える人の痛みは長引く傾向にあります。
こちらのブログもご参照ください
椎間板性腰痛に対する当院の施術
当院では椎間板に原因があると考えられる腰痛患者さんに対して、主に鍼治療を進めています。
椎間板が原因で痛みが出ていると考えられる痛みの患者さんは、
①前屈で痛みを感じる
②咳やくしゃみで腰痛を感じる
③動き始めに痛みを感じる
ことが多い印象があります。
上記の痛みに対しては、腰の中心の骨から1.5㎝から2㎝外側から脊椎神経をねらうように鍼を入れて低周波を流します。
多くの患者さんは、治療直後の前屈動作が治療前に比べて楽になっていると喜んでくださいますが、鍼の効果は薬と違って効き目が出るまでの時間に個人差があり、すぐに効果が得られない方もいらっしゃいます。しかし、椎間板性の腰痛は比較的に効果が得られやすい疾患と考えます。
当院では根本的な症状の改善を目指すために、複数回(多くは8回)の治療をご提案させて頂き、現在の痛みを軽減させることはもちろんのこと、今後の腰痛に対しても十分に対処が出来るようになって頂きます。
椎間板は20歳以降、変性の一途をたどりますので、基本的には若がえらない限り元に戻るということはありません。
しかし、自分の椎間板の変性の程度を理解して自分の腰痛をしっかりとイメージ出来るようになれば、痛みが気にならなくなる方がたくさんいらっしゃいます。
当院では、必要であれば提携先の医師にレントゲン検査を依頼して椎間板の変性の程度を確認します。
そして、しっかりとご自身の現状をご理解頂き、過度に心配しないように説明してできるだけ身体を動かして頂くように指導します。
このようなかかわりを当院では「認知行動療法的なかかわり」と呼んでいます。
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遠方で来院できない方は、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
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おわりに
大阪市の平野区、生野区・南巽界隈で、頑固な腰痛、椎間板ヘルニア、その他椎間板が原因で起こると考えられる腰痛にお困りの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。
はり・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を施術に応用していています。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄(大阪メトロ)千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところにある整骨院です。北巽駅ではなく南巽駅ですのでどうぞお間違えなくご来院ください。
当院の患者さんは、平野区、生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などから来院されています。
参考文献
高橋弦 他):椎間板性腰痛の基礎.日本腰痛会誌,13(1): 10 – 16, 2007.
大鳥 精司 他):椎間板性腰痛の臨床.日本腰痛会誌,13(1): 17 - 23, 2007.
Brody A. Frost ,et al: Materials for the Spine: Anatomy,Problems, and Solutions.