はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
今回は、私が影響を受けた数ある本の中の1冊である「プラシーボの治癒力」という本を参考に、治療効果が得られやすい人について解説いたします。
内容は以下の通りです。
・プラシーボとは
・西洋医学がプラシーボを笑いものにする理由
・プラシーボ反応はインチキか?
・素直さについて
・改善し難い人と「素直さ」
・早く治るためには
・おわりに
・参考文献
当院は予約制です。
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小川鍼灸整骨院は大阪市の南東、平野区と生野区の境目、南巽・加美北地区、南巽駅近くにある鍼灸・整骨院です。地域で一番おすすめの整骨院、日本で一番身近な整骨院を目指しています。
プラシーボとは
プラシーボ反応は「偽薬反応」とされ、偽(ニセ)の薬を飲んでも効果的な反応が得られることです。
この反応は笑い話にされるようなバカげたことではありません。
薬でなくても自分で治る能力があるという、とても良いことなのです。
プラシーボ反応は「自然治癒力」と言い換えることもできるでしょう。
私は、西洋医学がストレス性の疾患や慢性疾患に対して効果が得られにくい理由について、
西洋医学がプラシーボ反応を笑い話としてとらえてきたからと考えます。西洋医学はなぜプラシーボ反応を笑い話として捉えるのでしょうか?
西洋医学がプラシーボを「笑い話」とする理由
西洋医学が認める治療効果とは、厳密な研究方法に基づいて実証された「医学的に説明できる効果だけ」です。
一方でプラシーボ反応は、「医学的に説明できない効果」です。
プラシーボ反応は、患者さん個人のイメージや感じ方、過去の経験、治療効果を期待する気持ちなどに影響を受けるために、その効果を医学的に説明できないのです。
だから西洋医学はプラシーボを治療効果として認めないのです。
人間の健康や病気の問題について、医学的(科学的)な解釈が一番正しいと考える医療者は、患者さんの個人の経験(思い込み)や伝統的で文化的な解釈(宗教など)を非科学的だと関心を持たない傾向にあります。
この傾向がプラシーボ反応を「笑い話」として捉えるのだと私は個人的に思います。
こちらの本は私が知りえる、その最たるものです。
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もちろん、そうでない医療者もいますが少数派でしょう。
プラシーボ反応はインチキか?
しかし、このプラシーボ効果は、
「理屈はどうでもいいのでとにかく楽にして欲しい」
と考える患者さんにとっては大きな味方になってくれるのです。
だから医療として利用しない手はありません。
プラシーボ効果が得られやすい人ほど治りやすいということです。
これはインチキではありませんし、軽蔑することでもありません。
プラシーボ効果が得られやすい状況についての心理学的な研究は多くありますし、開発途上国で西洋医療でなくても治っている(問題解決に至っている)病いはたくさんあります。
これらを広く研究する学問領域もあります。なぜ治療効果が得られるのかを考えることで、プラシーボは理論化されているのです。
だから西洋医学で効果が得られない患者さんには、プラシーボを理論的に解釈して積極的に利用するべきなのです。
ここにインチキなど1ミリもありません。
素直さについて
この本(プラシーボの治癒力)には、
プラシーボ反応が得られやすい人の性格として「素直さ」が紹介されています。
この本の62ページには「素直さ」について
①「他者志向」という表現と、
②「困難な状況におちいったとき、そういう人は殻にとじこもってひとりで何とかしようとするのではなく、周囲の人たちと連携をとりながら対処しようとする」と、表現されています。
「他者志向」とはその他に、他者の言い分を聞き入れると解釈できます。
例えば私の臨床で「他者志向」は、治療者である私に良い意味で依存傾向にある患者さんと置き換えることができます。
そのような方には症状や治療の説明も理解されやすい気がします。
また、ブローディの記述のなかにもありますが、症状について不安をお持ちの方は私の話しが届きやすいかもしれません。
不安のもとに解決策を求めておられるので、専門家の意見を「素直に」受け入れようとするのでしょう。
改善し難い人と「素直さ」
改善し難い人の特徴としては、
症状への「ネガティブな意味付け」があるといわれています。
この意味付けは誰もが行うことですが、過度にネガティブな場合は治療に困難を来します。
患者さんの中で意味づけられた痛みはなかなか改善しないのです。
なぜならその意味付けは、患者さん自身にとっては現実(事実)だからです。
それを変更させることは、自分の現実(事実)を疑うという、非常に難しい作業になるのです。
自分の現実を疑い、変更させるきっかけは専門家の意見を受け入れることです。
そこに「素直さ」が関係すると、この本の著者であるブロディー先生はおっしゃるのです。
この「専門家の意見を受け入れること」の先には、これまでなされてきた症状へのネガティブな意味付けの変化が現れるのだと思います。
自分の考えを変更させることは非常に難しいことなので、
まずはこの、自分が症状に対して行う「意味付け」を見つめなおしてみてはいかがでしょうか?
早く治るためには
これまでの私の経験の中では、「ネガティブな意味付けの変更」は非常に難しいです。
治療者側からなかば強制的(または矯正的)にこの意味付けをポジティブな方向に変化させたとしても、
すぐに元のネガティブな状態に戻ってしまいます。
強制(矯正)ではなく、患者さんご自身が治療者とのかかわりの中で少しずつ自分の意味付けに気づき、自分から(内側から)変更させることができた時に、変化した意味は患者さんの中で定着します。
つまり、「ネガティブな意味付けの変更」は強制的なものではなく、自分から(内側から)得られることが理想的なんですね。
ただ、そのこと(ネガティブな意味付け)を意識しないで結果を待つことと、そのことを意識して結果を待つことは少し違います。
後者の方が意味付けの変更は早くやってくると思うのです。
ここでもやはり、「素直さ」が重要になってくるのですね。
禅問答のようになってしまい、申し訳ありません。
遠方で来院できない方は、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
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おわりに
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はり・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を施術に応用していています。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄(大阪メトロ)千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところにある整骨院です。北巽駅ではなく南巽駅ですのでどうぞお間違えなくご来院ください。
当院の患者さんは、平野区、生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などから来院されています。
参考文献
Howard Brody (著), 伊藤 はるみ (翻訳):プラシーボの治癒力: 心がつくる体内万能薬.日本教文社,2004.