はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。今回は、足底腱膜炎の痛みが3回の治療で改善した患者さん(ペインスケールは10→1)について報告させて頂きます。
内容につきましては、お話しの基本的な構造が変わらない程度に性別や年齢、職業、具体的な社会的背景などを個人が特定できないように加工しています。
執筆担当は小川です。
http://www.korikori.com/staff/
遠方で来院できない方には、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
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事例
Hさん:42歳男性、工場作業員
主訴:①右足底の痛み
受診前日に野球をしていて、思いっきり走った際に足底部に「バリッ」と痛みが走り、それから普通に歩くことが出来なくなりました。
整形外科を受診したところ、「大丈夫ですね、このまま良くなって行きますよ。痛み止めと湿布を出しておきましょう。1週間後にまた来て下さい」といわれたそうです。Hさんは、「今現在痛みがあって普通に歩けないのに、大丈夫じゃないから来たのに、何もしてくれないなんておかしい!!」と医師に対して不満を抱いて当院に来院されました。
お話しを伺うと、3日後から出張があり、出張先は高いところに登ったり足場が不安定だったりですごく危ない現場だそうです。この現場でしっかりと仕事が出来なければ、同僚に迷惑がかかってしまうというのです。
だから3日後の出張に影響が出ないようにして欲しいと言うのがHさんの要望です。Hさんは友人に足の痛みについて相談したところ、その友人は「鍼治療の即効性で助かった」経験を持っており、Hさんもその効果を求めて来院されました。
問診と診立て
足底部に皮下出血が認められました。足底腱膜部に押さえて痛む部分がはっきりとありました。これらのことから、急性の足底腱膜炎と判断しました。
Hさんは、この痛みが出る前から朝の動き始めに足底部の痛みを感じておられたので、以前より慢性の足底腱膜炎があったと考えられます。
今回の急激な動きによって、足底腱膜の一部が血管と共に損傷されたのでしょう。足底腱膜は分厚い結合組織です。今回のHさんの急性の足底腱膜炎は、普段から存在した慢性の足底腱膜炎部分に急激な力が加わって発症したのだと考えられます。
これらのことからHさんには、「踏みしめると強い痛みを感じる今の痛みはすぐに楽になります。しかし、慢性的な痛みがどの程度で改善するのかはやってみないと分りません」と話しました。
Hさんが鍼に一番期待することは、3日後の仕事を痛みなくやりこなせるようになることです。だから、Hさんは私の説明に同意してくれて治療を受けて下さいました。
施術
低周波鍼通電療法を3回
1回の治療費;4900円(初診料は1100円)
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結果
鍼治療の翌日には痛みの程度は10から3にまで軽減していました。その翌日は1程度になっていました。Hさんは、「仕事を不安なく行なう事が出来てよかった。良いタイミングで鍼を受けることが出来ました」と、後日来院の歳に非常に満足しておられました。
考察
足底腱膜炎は比較的長期化する慢性的な痛みである場合がほとんどです。痛みの特徴は動き始めの痛みです。軽症の時は起床時など動き始めに痛みを感じるけれども、動いているうちに痛みがなくなってきます。
重症化してくると、長距離を歩けなくなったりしてきます。
足底腱膜炎の患者さんのほとんどは保存療法で良くなってきますが、痛みが重症化する場合には手術が行なわれます。最近は足底部に内視鏡を入れて手術を行なうようです。
今回のHさんには、低周波鍼通電療法を行ないました。痛みのある部位に鍼を刺して、その部分に低周波を流すことで患部の血流が良好になります。さらに鍼による小さな損傷は患部を修復させる免疫の働きを高めます。血流も良好になって治ろうとする身体の働きが高かまるのでしょう。ラットの実験ですが、アキレス腱断裂マウスに鍼通電療法を行なうラットのグループと行なわないラットのグループの比較では、鍼通電を行なったグループで腱の修復が促進されたという研究もあります。
今回のHさんに対する鍼は、上記のようなメカニズムが作用して治療効果につながったと考察します。
関連ブログはこちら↓↓↓
過去の足底腱膜炎に対する鍼施術
http://www.korikori.com/blog/plantar-fasciitis/
遠方で来院できない方には、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
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おわりに
大阪市の平野区、生野区界隈で、足底腱膜炎の痛みでお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。鍼灸・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法の理論を応用してみなさまの痛みを施術します。
小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目、加美北地区、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。北巽は一つ手前の駅です。北巽ではなく南巽で下車してくださいね。
当院へは平野区、生野区以外にも、東住吉区や東成区、八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などからも患者さんが来院されています。
参考文献
大井優紀 他):ラットのアキレス腱修復に与える鍼通電刺激の効果.日本温泉気候物理医学会雑誌,75 巻 2 号 p. 112-123,2012 年
https://www.jstage.jst.go.jp/article/onki/75/2/75_112/_pdf/-char/ja
山本俊策:足底腱膜炎に対する鏡視下足底腱膜部分切離術の成績.整形外科と災害外科, 66 巻 3 号 p. 534-535,2017.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/66/3/66_534/_pdf/-char/ja