はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。今回は、「なぜ腰痛は治らない?」と題して持論をぶつけてみたいと思います。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目にある加美北地区にあります。
最寄りの駅は地下鉄千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところです。最近は北巽と間違えて下車される方もいらっしゃいますが、北巽ではなく南巽です。北巽駅からは徒歩で15分以上かかりますよ!
執筆担当は小川です
http://www.korikori.com/staff/
なぜ腰痛は治らない?
私が今回のテーマを取り上げた理由は、
「多くの腰痛患者さんが他の先生の治療を受けても治らないと訴えて当院にやってくるから」
です。
なぜ治らないのか?
ここを考えていきます。
まず、
治らない人のほとんどは腰痛の原因を、
・背骨が歪んでいるから
・骨盤が歪んでいるから
・左右のバランスが悪いから
・椎間板がへしゃげているから
・椎間板が飛び出ているから
・神経が圧迫されているから
・エネルギーの循環が悪いから
・運動が足りていないから
・筋肉が足りないから
などと伝えられており、体の原因から治療されるのが普通です。
実際の原因が上記のようなものであり、正確に治療できた場合は、劇的に効果が出る場合があります。
しかし、そうでないことがほとんどです。
その理由は、
患者さんが感じる腰痛(痛み)は、
体の原因だけによるものではないからです。
専門家の間でこの事は、ずいぶん前から確認されています。
国際疼痛学会では痛みの定義を、
「実際もしくは潜在的な組織の損傷をともなう、あるいはこのような損傷を表わす言葉を使って述べられる不快な感覚および情動的な経験」
としています。
ちょっと難しいですが、注目してほしいのは、後半部分の、
「このような損傷を表わす言葉を使って述べられる不快な感覚および情動的な経験」
というところです。
分りやすく言い換えますと、
「検査をしたけど異常がないとされるような状態であっても、患者さん自身が痛みを訴えればそれは立派な痛みである」
ということです。
つまり腰痛を含めた痛みの原因は、単に体の原因(組織の損傷)によるものではなく、「不快な感覚」や「情動的な経験」もセットになっているということなんです。
次の図もご覧下さい。
Looserというお医者さんがこのような図を用いて分りやすく患者さんの痛み(腰痛)を表現しています。そしてこの図を用いることで、治療の対象としてどこに焦点を当てるべきかが見えてくるのです。
つまり、患者さんの痛み(腰痛)は、体の原因に加えて心の反応やそれに続く行動なんかも関係するということなんですね。
これまでの腰痛治療は、
形のあるもの、または形を想像しやすいもの、つまりは身体的な原因を治療の対象としてきました。
それらが上に挙げた、背骨や骨盤が歪んでいるとか、神経が圧迫されているとかいう、体の原因なのですが、腰痛の原因はそんなに単純ではない。
体の原因に加えて、心の原因や行動、患者さん自身の考え方(つまり主観)、過去の経験なんかが関係して痛みを複雑にしてるのは間違いありません。
だから、体以外の部分、形のないもの、形の想像しにくいものにも腰痛の原因を求めて治療を行う必要があるのです。
小川鍼灸整骨院ではこれまで通り、体の中に原因を求めて、この原因をできるだけ正確に見極めて施術を行います。
それは、はり治療や筋膜リリース、整体などを用いた治療です。
そして、それでも改善しない腰痛に対しては、患者さんの心や腰痛に対する考え方や、過去の腰痛の経験など、
患者さんの中にある「形のないもの」または「形の想像しにくいもの」に焦点を当てて治療を行います。
例えばそれは、認知行動療法という心理療法をベースにした方法だったり、ナラティブアプローチという医療人類学という学問をベースにした方法だったりします。
だから、
「どこに行っても良くならなかった腰痛患者さんの治療が得意です‼️」と胸を張って言えるのです。
おわりに
大阪市の平野区、加美北地区、生野区界隈でどこに行っても良くならない腰痛でお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。最近は地下鉄北巽駅で間違って下車される方が増えています。北巽ではありません、南巽です!北巽からは徒歩で15分以上かかってしまします!(笑)
参考文献
肥田 朋子:痛みの解剖生理学.日本基礎理学療法学雑誌,14 巻 2 号 p. 3-6,2011.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jptf/14/2/14_3/_pdf/-char/ja
日本ペインクリニック学会
○痛みとは
https://www.jspc.gr.jp/igakusei/igakusei_bunrui.html