わかりやすく軽減した腰痛患者さん【認知行動療法 腰痛 平野区 鍼灸 北巽 南巽】

はじめに

 

小川鍼灸整骨院のブログです。今回は4回の治療で楽になった腰痛患者さんについて報告させて頂きます。

内容につきましては、基本的な構造が変わらない程度に内容を加工していますが、十分に参考になると思います。自分の腰痛をどの先生に診てもらおうかお悩みの方、以下のブログをどうぞご参考にしてください。

小川鍼灸整骨院は大阪市の南西、平野区と生野区の境目にある加美北地区にある鍼灸整骨院です。鍼灸筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法の理論を応用して治療に用いています。

最寄りの駅は地下鉄千日前線南巽駅です。1番出口から徒歩1分のところです。最近は北巽と間違えて下車される方もいらっしゃいますが、北巽ではなく南巽です。北巽から南巽までは徒歩で15分ぐらい歩きますよ。だから間違えないでくださいね。

執筆担当は小川です

http://www.korikori.com/staff/

 

事例

 

 

 

40歳男性、工場作業員のIさん。2~3週間前から腰痛を感じるようになりました。それでも2日前までは痛いがらも仕事ができていましたが、2日前から腰痛が強くなったとして来院されました。

 

 

問診と診立て

 

 

2~3週間前から腰痛があるといいながらも、目立った痛みはあまりありません。週末には野球もできたというのです。下肢にしびれもありません。下肢にしびれがないという時点で医学的な重症度はうんと下がります。

 

安静時の腰痛としては鈍痛があり、動作開始時痛には少し痛みがあります。運動時には前屈みで少し痛みがあり、右に腰を捻ると痛みがあるという程度です。

 

 

ぎっくり腰の経験はありません。Iさんは「鍼灸が効きそうな気がする」と話したのですが、鍼灸施術を受けたことがないことと、筋膜リリースで効果が出そうなサインがあったので、最初の2回は筋膜リリースで様子を見ることにしました。 その後に2回のはり治療を行ないました。そしてその間に腰痛についてのIさんの考えを伺いながら、認知行動療法的なかかわりを行ないました。

 

 

 

 

施術

 

 

筋膜リリースでは、姿勢が前傾になっており、足首にそのサインが出ていました。前傾は①のラインがサインとして出ていたのです。だから腰周りの筋膜を緩めながら、下腿と足底の筋膜を緩めて①のラインを②のラインに戻すように施術しました。この施術を2回です。その後の鍼灸施術は、痛みの原因と考えられる関節への深いはりと、腰周りの筋肉の血流を促して緊張を緩和させる比較的浅い鍼を行ないました。電気は通さず、はりを刺す時に重く響く刺激を与えました。そして、4回すべての施術前には腰痛についての雑多なお話しを行ないました。この会話では認知行動療法的なかかわりに重要な内容が多く含まれていました。特に3回目の治療の後には次のように話しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Iさん、筋膜リリース鍼灸施術で身体の状態を整えました。これでこの腰痛がどんどん大きくなっていることは絶対にありません。また、腰の中の状態は比較的良い状態で保てていると確信します。あと試してみたいことは、腰痛に対するIさんの意識を調整することです。Iさん、次の治療までの間、腰痛のことを一切考えないようにすることは可能ですか?」

 

 

Iさんは「やってみる」と応えてくれました。

 

 

結果

 

2回の筋膜リリースを受けて頂いたところ、Iさんの主観的な腰痛の程度に変化はありませんでした。3回目の鍼灸施術では、鍼灸施術がおわったところで運動鍼を行ないましたが、その際に貧血発作が起こり、ベッドの上で少々休んで頂くことになりました。4回目の治療の際にも痛み自体には大きな変化はありませんでしたが、Iさんは治療に満足されていました。

 

理由は、自分の腰痛について、どのように向き合って行けば良いのかが分ったからということです。特に意識を腰に向けないことが効果的であることがわかったとのことでした。

 

 

考察

 

Iさんのような方の治療は正直、難しいところがあります。理由は、はじめの痛みが大きくないからです。Iさんの腰痛は、ご自身で「痛い」と表現しながらも日常生活にはほとんど支障はないのです。

 

治療者としては、はじめの痛みが大きい方が施術後の治療効果を感じとって頂きやすいので、少々のやりにくさを感じました。

 

重要なのは、この程度の痛みでありながらも、Iさんは何に困っているのか?何を問題としているのか?ということなのです。そしてその問題を解決出来るかどうかが治療としては非常に重要なのですね。

 

今回の治療では、筋膜リリース鍼灸理論を用いて治療を行ないましたが、これらの理論がどの程度効果を表わしたのかは、正直不透明でした。

 

しかし、認知行動療法的なかかわりの中で確実に効果として見えたのは自分の意識を腰に向けないということでした。

 

この方法は認知行動療法の方法を応用した治療法で、慢性的な腰痛に効果が高いとされています。

 

Iさんにもこの方法が効果的でした。痛みがそれほど大きくないIさんですが、今ある腰の痛み、違和感、いつもと違う感じをどのように捉えて良いのか分らなかったのでしょうね。このようなIさんに今回の治療はうまく機能したのだと思います。

 

しかし、この方法で腰痛を軽減させることは難しいことがほとんどです。なぜなら多くの患者さんは、自分の腰の中に腰痛の原因があると信じているからなのです。だから最初から意識の調整を行なおうとすると、

 

「この先生、いかがわしい治療をする先生だな」

 

 

 

と怪しまれてしまうのですね(笑)

 

認知行動療法的なかかわりは治療の最初から行なわれていますが、それは身体に対する治療の裏側ではじまります。

 

そして、信頼関係が築けた上で表面化させることができる治療方法なのです。

 

当院ではこのような方法で確実に患者さんの腰痛を治療するようにしています。

 

おわりに

 

 

 

大阪市の平野区加美北地区、生野区界隈で、腰痛でお悩みの方は是非とも小川鍼灸整骨院にご相談下さい。小川鍼灸整骨院は大阪市の平野区と生野区の境目、地下鉄千日前線南巽駅①出口から徒歩1分のところにあります。北巽ではありません。南巽です。南巽北巽よりも少しさびれた感じはありますが人情味のある良い町です。

 

 

参考文献

 

1)本田哲三:慢性腰痛に対する認知行動療法.日本腰痛会誌,11(1) : 20 – 26, 2005.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yotsu/11/1/11_1_20/_pdf/-char/ja

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小川 貴司(おがわ たかし)

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