はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
当院には多くの腰痛患者さんが来院されますが、みなさんが気になるのは、「腰痛は一生続くの?」ということです。
今回は、「腰痛は一生続くの?」というみなさんの疑問について私なりの考えをお伝えします。
結論を先に言いますが、腰痛は一生続きません。しかし、治りにくい腰痛患者さんには一定の傾向があるということです。
内容は以下の通りです。
・腰痛とは
・腰痛の種類
・あなたの腰痛の経緯は?
・腰痛は一生続かない!
・治りにくい腰痛を治すためには
・当院で行う施術について
・おわりに
・参考文献
当院は予約制です。
ご予約や症状についてのご相談、お問い合わせは
で受け付けております。
遠方にお住まいの方には
①ZOOMによるカウンセリングもご利用いただけます。
②お近くの提携治療院を紹介することができます。
お気軽にご相談ください。
小川鍼灸整骨院は大阪市の南東、平野区と生野区の境目、南巽・加美北地区、南巽駅近くにある鍼灸・整骨院です。地域で一番おすすめの整骨院、日本で一番身近な整骨院を目指しています。偏頭痛のお困りの患者さんも来院されています。
腰痛とは
腰痛とは、腰からお尻周りの痛みをいいます。当たり前のようですがはじめて腰痛を経験される方の中には、どの部位のどんな痛みが腰痛なのかよくわからない人もいるようです。
図では痛みの出やすい部位を示します。腰の下の方からお尻のあたりに痛みは出やすいです。時には坐骨神経痛として下肢の痛みを感じることもあります。
腰痛の種類
腰痛はいろんな種類があり、病名(疾患名)よって分類されます。鍼灸院や整骨院でよくみられる腰痛について、以下の表に示します。
それ以外にも急性腰痛と慢性腰痛という分類もあります。
ぎっくり腰に代表される、急にやってくる腰痛は急性腰痛です。
表に示しました椎間板や椎間関節が原因となる腰痛が急激に発症した場合にはその腰痛を「ぎっくり腰」と表現します。急激な激しい痛みで身動きが取れない痛みです。
表に示した腰痛が3ヶ月以上続いた場合には、それらの腰痛は「慢性腰痛」と表現します。重くだるい痛みで動いているうちに楽になっていくような痛みです。
腰痛には椎間板と椎間関節の変形(老化)が関係していると考えられています。椎間板、椎間関節ともに上の骨と下の骨がつながる部位(関節)であり、そこには脳に痛みを伝える神経終末(痛みのセンサー)がたくさんあります。椎間板と椎間関節が刺激を受けることで痛みを感じることは間違いないようです。
最近は、椎間板や椎間関節の軟骨面などが加齢によって損傷すると、そこを修復しようとして血管が侵入し、その血管と一緒に知覚神経も侵入することによって腰痛が起ると考えられています。
こちらのブログもご参照ください。
そして、重くだるい痛みは椎間板や椎間関節の痛みによって筋肉が緊張して、二次的に筋肉の血流が悪くなって重くだるい痛みを感じると考える研究者や医師が多いようです。
あなたの腰痛は?
上記のことから腰痛は基本的に椎間板や椎間関節がだんだんと悪くなってきて(「老化」してきて)、それを修復する過程で感じると考えられています。労働による腰への負担が大きいほど腰痛になりやすいというデータもあることから、
「とりあえず」は、
腰痛=年齢(加齢)+運動量(労働量)と表現できるでしょう。
年齢(加齢)と書きましたが、椎間板の老化は非常に早く、電子顕微鏡を用いた研究では10代から起るとされています。
よって、あなたがはじめて腰痛を感じた年齢やこれまで行ってきたスポーツや重労働が今後の腰痛を占う上で重要になってきます。
しかし!腰痛は一生続きません。
腰痛は一生続かない!
先に腰痛=年齢(加齢)+運動量(労働量)と表現しましたが、高齢でこれまで重労働をしてきた人でも痛みを感じない人もたくさんいます。
その一方でずーっと腰痛を感じているという、治りにくい腰痛患者さんがいるのも確かです。
このように、腰痛を感じない人と腰痛を感じている人がいる理由は何でしょうか?
その理由は腰痛が単に腰骨や椎間板、筋肉だけの問題ではなく、それ以外の問題も関係しているということです。
それ以外の問題とは、痛みの感じ方です。だから、
腰痛=年齢(加齢)+運動量(労働量)×痛みの感じ方
と表現できます。
つまり、痛みの感じ方が極端に小さい場合、すごく腰の骨や関節が変形していても痛みを感じにくいのです。
一方で痛みを感じやすい人は、年齢や運動量(労働量)が少なくても痛みを感じやすいのですね。
このことは腰痛に限ったことではありません。他の身体の痛みに対しても同じことが言えるのです。痛みを感じやすい人にはある傾向がみられます。
この傾向をもつ患者さんの場合、この傾向に対処できなければ、結果として腰痛が一生続くこともあり得るでしょう。
重要なことは以下のような傾向に気付いて、その傾向を治療者との協働作業で最終的には自分で修正していくことです。
治りにくい腰痛を治すためには
腰痛を感じやすい傾向として専門的には、「恐怖回避志向」や「破局的志向」という志向のパターンが報告されています。
これらの思考のパターンは、適切に説明することが難しいのですが、誤解を恐れずに文章にすると、「過度に心配しすぎ」たり、「これ以上動くと大きな痛みがやってくる」などと考えたりすることです。
『誤解を恐れず』と表現したのには理由があります。
それは多くの患者さんは、
「いや、実際に腰痛はあるわけだし、痛いんだからそう感じるのは当然のことなので、そんな言われ方をされると、なんだか自分が否定されているような嫌な気分になる」ときっと感じているからです。
そう感じるのは当たり前ですよね。
しかしながら、この当たり前が腰痛を継続させている可能性があるのです。
つまり、腰痛=年齢(加齢)+運動量(労働量)×「痛みの感じ方」
の、この「痛みの感じ方」の部分ですね。
ここにうまく気付くことができたら、治りにくい腰痛が治る入り口に立ったことになる、と私は考えています。
こちらのブログもご参照ください。
当院で行う施術について
治りにくい腰痛の治療には、患者さん自身にしか理解できない腰痛を、治療者が理解して、共感しながらその痛みの感じ方を小さくしていく作業が必要になります。
文章で示すのは難しいのですが、過去の治療の事例がありますので、以下のブログをご参照ください。
当院では患者さんの腰痛のお話をしっかりとお伺いして最終的には腰痛は一生続くものではないことをご理解頂くようにしています。
遠方で来院できない方は、リモートカウンセリングも行なっています。痛みの経緯や痛みの具合からどのような対処法が必要かについてアドバイス致します。但し、診断行為は行えませんのでご了承下さい。ご希望の方はメールにてご予約ください。
当院は予約制です。
ご予約や症状についてのご相談、お問い合わせは
で受け付けております。
遠方にお住まいの方には
①ZOOMによるカウンセリングもご利用いただけます。
②お近くの提携治療院を紹介することができます。
お気軽にご相談ください。
おわりに
大阪市の平野区、生野区・南巽界隈で、頑固な肩こりにお困りの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。
はり・筋膜リリース・整体と同時に認知行動療法を施術に応用していています。
当院は大阪市の平野区と生野区の境目にある加美北地区、地下鉄(大阪メトロ)千日前線南巽駅1番出口から徒歩1分のところにある整骨院です。北巽駅ではなく南巽駅ですのでどうぞお間違えなくご来院ください。
当院の患者さんは、平野区、生野区、東住吉区、城東区、それに周辺の八尾市、東大阪市渋川町、寿町、衣摺などから来院されています。
参考文献
佐藤 勝彦, 菊地 臣一:神経根性腰痛 (仮称) の検討.日本腰痛研究会雑誌.2 巻 1 号 p. 33-39,1996.
松平 浩, 山崎 隆志 他):腰痛とはどの部位の痛みをいうか―患者,整形外科医へのアンケートによる調査―.日本腰痛学会雑誌. 7 巻 1 号 p. 49-54,2001.
兵藤 弘訓, 佐藤 哲朗, 他):いわゆる「ぎっくり腰」は椎間板性疼痛か.日本腰痛学会雑誌. 8 巻 1 号 p. 106-114,2002.
宮城 正行, 内田 健太郎 他):総説 椎間板性腰痛の慢性化機序に関する考察.Journal of Spine Research.11 巻 6 号 p. 878-882,2020.
中瀬 猛:腰椎椎間板の加齢変化に関する電顕的研究.日本医科大学雑誌,52 巻 4 号 p. 408-417,1985.
牧野 有沙他):腰痛予防教室に参加した地域在住女性高齢者の 慢性腰痛に影響を与える心理的因子,ヘルスプロモーション理学療法研究,8 巻 4 号 p. 175-179,2019 .