
「先生は肩甲骨はがしをできますか?YouTubeで見て、楽になりそうなのでやってほしいのです。」と来院されたKさん、4回の施術で改善しました。
(2026年8月3日更新)
この記事の執筆・監修 ポリシー
小川貴司
柔道整復師 / 鍼灸師 / あんまマッサージ指圧師
医療人類学修士(身体症状と心理社会要因の研究)
臨床経験30年以上
症例数15,000件以上
所属学会
・全日本鍼灸学会
・日本統合医療学会
・日本心身医学会
・日本認知行動療法学会
医療連携:整形外科・内科と提携して原因精査を実施
情報の正確性:学術論文および国内診療ガイドラインに準拠
はじめに
小川鍼灸整骨院のブログです。
「肩甲骨の内側がゴリゴリする」
「肩甲骨が張り付いている感じがする」
「整体で肩甲骨はがしをしてもらいたい」
そんな思いで、このページをご覧になっているのではないでしょうか。
最近ではYouTubeやSNSでも「肩甲骨はがし」が話題となり、「一度受けてみたい」「自分の肩甲骨もはがしてほしい」と相談される患者さんが増えています。
しかし実際には、「肩甲骨はがし」は医学的な病名や治療法ではありません。
一方で、肩甲骨の内側に痛みや張り付き感を訴える方は非常に多く、その背景には肩甲骨まわりの筋肉の緊張だけではなく、首の関節や神経、長時間の同じ姿勢などが関係していることもあります。
この記事では、実際に**「肩甲骨はがしをしてほしい」と来院された患者さん**の施術例を紹介しながら、
肩甲骨はがしとは何か
どのような方に向いているのか
当院ではどのように施術を行っているのか
について、できるだけ分かりやすく解説します。
肩甲骨の内側の痛みや違和感でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
内容は以下の通りです。
・肩甲骨はがしで肩甲骨内側の痛みは改善する?
・肩甲骨はがしを希望して来院されたKさんの事例
・施術と結果
・なぜよくなったのか
・まとめ(おわりに)
肩甲骨はがしで肩甲骨内側の痛みは改善する?
「肩甲骨の内側がゴリゴリする」
「肩甲骨が張り付いている感じがする」
「肩甲骨をはがしてもらえば楽になる気がする」
このような理由で「肩甲骨はがし」を希望される患者さんは少なくありません。
実際、「肩甲骨はがし」は医学用語ではありませんが、肩甲骨まわりの筋肉や筋膜をゆるめ、肩甲骨を動かしやすくする施術の総称として広く使われています。
一方で、肩甲骨の内側に感じる痛みや違和感が、すべて肩甲骨まわりの硬さだけで起こっているわけではありません。
これまで30年以上の臨床で多くの患者さんを診てきた経験では、肩甲骨の内側の痛みを訴える方の中には、首の関節や椎間板の変化による頚椎症性神経根症や、胸郭出口症候群、長時間の同じ姿勢による筋肉の緊張などが関係しているケースも多くみられます。
そのため当院では、「肩甲骨をはがしてほしい」という患者さんの感覚を大切にしながらも、肩甲骨だけではなく、首や肩の動き、痛みが出る姿勢や動作まで確認したうえで施術を行っています。
今回ご紹介するKさんも、「肩甲骨はがしをしてほしい」と来院されましたが、詳しく確認すると、肩甲骨まわりだけではなく首の動きとも関係していることが分かりました。
そのため、筋膜リリースとともに症状の原因について丁寧に説明し、ご本人のイメージと身体の状態を結びつけながら施術を行った結果、肩甲骨内側の痛みは大きく改善しました。
次に、実際にどのような経過で改善したのか、Kさんの施術内容をご紹介します。
肩甲骨はがしを希望して来院されたKさんの事例
Kさん:60歳・男性/事務職
主訴:右肩甲骨内側の痛み
Kさんは長年、首や肩の鈍痛(肩こり)を感じておられました。
加えて、5年前から腎疾患のために人工透析を受けており、透析中の長時間の同一姿勢が身体に負担をかけているとのことでした。
今回の右肩甲骨内側の痛みは、3週間ほど前から出現。
とくに寝返りを打たないとつらくて眠れない日もあるという状態でした。
初診時、Kさんは受付でこうおっしゃいました。
「先生、“肩甲骨はがし”ってできますか?YouTubeで観て、効果がありそうに感じたのでやってほしいんです」
診察時には、首を伸ばす(顎を上に向ける)動作で右肩甲骨内側に痛みが現れ、これは軽度の頚椎症性神経根症に見られる典型的な症状でした。
下のブログもご参照ください。
Kさんの場合は人工透析もされていますので全身の疲労感と共に肩甲骨内側に痛みを感じるのだと考えられました。
施術と結果
Kさんには週2回、計4回(2週間)の筋膜リリース施術を行いました。
施術ごとの変化は以下のとおりです:
-
初回:「背中にあった“しこり”のようなものがなくなって、少し楽になった」
-
2回目:「局所的だった痛みがぼやけてきた。目もスッキリ見えるような感じ」
-
3回目:「肩の違和感が取れて、夜間の痛みもなくなった」
-
4回目:「肩甲骨内側の痛みはほとんどなくなった。軽くなって、この状態にまだ慣れていないけど、違和感は消えてきている」
Kさんの痛みスコアは10→3まで軽減し、夜の睡眠も安定するようになりました。
なぜよくなったのか
Kさんはご自身でネット検索する中で「肩甲骨はがし」という言葉に出会い、YouTubeでその様子を観て「自分の痛みの原因はこれかもしれない」と感じたそうです。
実際、「肩甲骨はがし」という言葉はストレートネックと同様に専門的な言葉ではありません。
ですが、肩甲骨まわりのこわばりや筋膜の癒着による痛みや違和感を「はがしてもらいたい」という感覚で表現した言葉として、多くの方が使っています。
だからKさんの施術では、その「はがしてもらいたい」という感覚をうまく利用して施術を行いました。
具体的にはKさんの症状を以下の4つの原因と設定しました。
①頚椎の椎間板や関節の変性
②それに伴う関連痛としての筋膜の癒着
③人工透析による全身疲労の影響
④「肩甲骨をはがしたい」というイメージ
①と④には丁寧な説明で症状を理解していただき、②と④に対しては筋膜リリースを行いました。
「肩甲骨はがし」という言葉のイメージを、科学的でかつKさんが理解できる方法で説明することで、Kさんの症状は大きく改善しました。
実際にKさんは、肩甲骨内側の痛みが軽減し、
「はがれたように感じる」
と話してくれました。
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まとめ(おわりに)
今回はKさんの事例を通して当院で行われた「肩甲骨はがし」を紹介いたしました。
ネットでは「肩甲骨をはがす」という情報があふれていますので、長年にわたって感じる背中、肩甲骨回りの痛みは「肩甲骨をはがしてほしい」という感覚を引き起こします。
当院ではそのような患者さんに対して、肩甲骨だけでなく首や肩の動きも確認しながら患者さんのイメージに合わせた施術を心がけています。
大阪市の平野区、生野区・東住吉区、加美北、東大阪市の衣摺、渋川町、柏田、布施あたりの方で、どこで治療を受けても良くならない痛みや、肩甲骨はがしをして欲しいとお考えの方はどうぞ小川鍼灸整骨院にご相談ください。
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